7月19日、レディオヘッドのトム・ヨークがイギリス・サフォーク州のラティチュード・フェスティバルで新曲を含む12曲のライブを行った。正午に登場したトムは、この日のオベリスク・アリーナ(ラティチュードのメイン・ステージ)の最初の出演者。だがそのステージには無数のファンが押し寄せた。レディオヘッドの楽曲とソロ曲が織り交ぜられたセットの半ばで、椅子に腰掛け、「次の曲は新曲なんだ。だから…小便でもしてきなよ」とふざけながら新曲に入るトム。アコースティック・ギターでのフィンガーピッキングがシンプルなメロディを紡いでいくこの曲のタイトルは、“ザ・プレゼント・テンス(The Present Tense)”。曲の終わりでは、「僕は君に溺れているんだ(In you I’m lost)」という歌詞が繰り返された。この日のトムは終始陽気なムード。ステージに登場した際には、「しーっ! 眠ってる人がいるからさ! 何か面白いことでもあったのか?」と、沸きあがった歓声に応えた。「あー、ファック」とぼやいて始められた最初の曲は“ジ・イレイザー”。曲が終わり、次にレディオヘッドの“ウィアード・フィッシズ/アルペッジ”に入る。客席は大歓声。ドラム・マシーンでリズムを刻みながら、ステージの真ん中に据えられたキーボードで軽快なハープシコードのメロディを奏でた。イギリス国防省顧問だったデヴィッド・ケリー博士の不可解な死について歌った“ハロウダウン・ヒル”では、トムは最初に鳴らした短いフレーズを録音してベースラインとしてループさせ、キーボードを弾きながら歌う。曲の最後には、途中でローディーから手渡されたギターでベースラインにメロディを乗せた。レディオヘッドのレア・チューン“フォロー・ミー・アラウンド”を披露したトムは、「この曲はしばらくお蔵入りになってたんだ」と話した。この日のライブで一番の盛り上がりを見せたのは“エヴリシング・イン・イッツ・ライト・プレイス”。シンプルなビートに乗せて、トムはグランド・ピアノを弾いた。「これがうまくいったら奇跡だな」と言ってアコースティック・ギターのボディを叩き、その音をループさせながら始められたのは“ブラック・スワン”。その控えめな言葉とは裏腹に、トムはこの曲でほとんど完璧な演奏を行った。“ビデオテープ”で本編は終了。一度ステージを去ったトムはすぐに戻ってきて、「えーと、誰かグレイス・ジョーンズ観た?」と前日にヘッドライナーとして数種類の派手な衣装で登場したグレイス・ジョーンズに触れる。「僕もあんな衣装チェンジやってみたいね。Gストリングとか履いてさ…。いいアイディアだと思わない?」アンコールでは2003年のシングル“ゼア・ゼア”で熱の入った演奏を披露し、「これもお蔵入りになってたのを一度引っ張り出してきた曲なんだ……またお蔵に入っちゃったけどね」と言って始めたもう1つのレア曲“トゥルー・ラヴ・ウェイツ”で締めくくった。昼の12時からという普段ありえない時間に登場したことについては、「イカれたアイディアだと思ったんだよね。だからやってみたのさ!」と話した。セットリスト
1.The Eraser
2.Weird Fishes/Arpeggi
3.Atoms For Peace
4.Harrowdown Hill
5.Follow Me Around
6.Everything In Its Right Place
7.The Present Tense
8.Cymbal Rush
9.Black Swan
10.Videotape
11.There There
12.True Love Waits(c) NME.COM / IPC Media 2008/2009
トム・ヨーク、ラティチュード・フェスティバルで新曲を初披露
2009.07.21 21:54