BBCのネットラジオ局、閉鎖から一転して存続へ

今年3月以来、その存続が問われていたBBCのネットラジオ局、BBC6Musicだが、今回、BBCの上部組織で実際の経営は行わないが経営の指針などを策定するBBCトラストがBBCにとってのデジタル面の将来性などについての調査を行い、BBC6Musicを存続させる意向を明らかにした。

BBCトラストのマイケル・ライオンズ会長は6月5日にBBCトラストとしての経営戦略調査の中間報告を発表し、それによれば、6Musicは当面存続させることになるが、今後デジタル・ラジオ放送についてのBBCの指針に変化が起きた場合には、当然その存続についても見直されることとしている。

報告書は「各種事情を考慮して6Musicの閉鎖という措置は採用しない方が望ましい」としていて、BBCの経営陣は「デジタル・ラジオ放送をめぐる包括的な戦略プランを作成するべき」だとしている。さらにBBCの取締役代表が「もしBBCの音楽ラジオ局の新たな形態を新戦略として提案したかったとするなら、BBCトラストはそうしたプランの作成にも着手する」としている。

もともと6Musicは今年の3月、BBCの経営陣側を代表する取締役代表のマイケル・トンプソンから提出された経営側の経営戦略報告書のなかで、実効性の薄い部門として閉鎖するべきだと指摘されていた。ただ、これが途端に6Music閉鎖を阻止しようというネット上の大キャンペーンを引き起こすことにもなった。

ただ、6Musicと同時に閉鎖を要求されていたアジア系住民向けのBBCエイジアン・ネットワークについてはその行方がまだ定かではないと報告書はまとめている。

「トラストは正式にエイジアン・ネットワークの閉鎖を提案することになると思われるが、しかし、その際には放送局の視聴者に対して違った形で応える代案も同時に提案されなければならない」としている。

今回の中間報告に続いて、秋には最終報告がなされることになっている。

(c) NME.COM / IPC Media 2010
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