裏方の女王リンダ・ペリーが6年ぶりに新作をリリースし、その心境の変化を語る

裏方の女王リンダ・ペリーが6年ぶりに新作をリリースし、その心境の変化を語る - 4ノン・ブロンズ 1992年作 『Bigger, Better, Faster, More!』4ノン・ブロンズ 1992年作 『Bigger, Better, Faster, More!』

かつてオルタナティヴ系ロック・バンド、4ノン・ブロンズでトップ10入りするほど活躍したが、脱退してからは地道なソロ活動を展開する一方で、レーベル経営など音楽業界の裏方で働くことに徹してきたリンダ・ペリー。その後はむしろプロデューサーやソングライターとしてピンク、クリスティーナ・アギレラ、グウェン・ステファニーなど数々のアーティストのヒットを生み出してきたことで有名だが、自分がパフォーマーとして脚光を浴びるのにはもうこりごりしたとずっと公言してきたことでも知られている。それがついに自身のプロジェクトを率いて現役復帰することが明らかになった。

今回、リンダ・ペリーが率いるのはディープ・ダーク・ロボットというユニットで新作『8 Songs About a Girl』を3月にリリースするという。復帰を決意させたものはどういうものなのかというと、タイトルにそのまま込められていることがリンダの話から伝わってくる。

「要は、絶対に振り向いてもらえなそうなある女の子に一方的に片思いになっちゃったっていうことがあったのね。もうそのことしか考えられないようになっちゃって、それですごく傷ついて、自分のことを振り向いてもらいたくていろいろ曲を書き始めたわけ」とリンダはスピナーに説明している。

「それで書いてみたら、いろいろ人から反応があって、それでもう1曲書いて、また書いてと、それがえんえんと続いていったっていう話なのね。最初から叶うはずのない恋で失恋をして、それについて曲を書き続けていくうちに『だったら、アルバムにしちゃおうかな?』ってなってしまったっていう」

かつて表現者として自分を打ち出すことをあれほど嫌がっていたリンダは、今回の失恋が皮肉にも自分のなかのアーティスト性を呼び起こしたのだと説明している。

「今回のいいところはやっぱり愛がわたしのなかのアーティストを取り戻してくれたというところなのね」とリンダは語る。「特におかしいのは、アルバムが出来上がってくると、自然と『アルバムが出来たんだからライブでもやるかな』って思っちゃう自分がいたことで、そのライブから今度はツアーへと話が大きくなっていくわけで、それも『ライブをやりたいのは彼女にわたしを観て好きになってもらいたいからで、ライブを観てさえもらえたらもうほとんど意中にしたようなものなんだから、やっぱりツアーもやる』っていう発想なのよね」。

「だから、結局、わたしの心を打ち砕いたあの娘がわたしのミューズ(歌神)になってくれたということで、それが美しいところなの。わたしの気持をばらばらにしたその女の子がわたしを元の姿に戻してくれたわけ」

アルバムは3月22日にリリース予定で、現在ユニットを組んでいるトニー・トーネイと3月12日からライブを開始していくという。
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