マイケル・ジャクソン、1,600ものファンからの投稿動画によって作成された最新ミュージック・ビデオ公開
2011.06.16 21:31
昨年9年振りのオリジナル・アルバム『マイケル』が発売され、『BAD』以来のオリジナル・アルバムとして23年ぶりに日本でもトップ3入りを果たしたマイケル・ジャクソン。彼の2度目の命日である6月25日が近づく中、同アルバムの収録曲“ビハインド・ザ・マスク”のミュージック・ビデオが公開された。
このビデオの制作プロジェクトは、財団「マイケル・ジャクソン・エステート」とソニー・ミュージックの共同企画として、2011年3月に本国のオフィシャル・サイトでスタート。全世界から、出演希望者のパフォーマンス映像を募集した。映像の投稿は、オフィシャル・サイト上に用意されたツールを使用して行われ、楽器の演奏、観客、「クラシックなマイケル・ジャクソンのダンスを踊る」などのパートを選択し、それぞれのテンプレートの指示に従って、自分のウェブカメラで録画・アップロードを行うと投稿できるというものだった。応募は世界103ヶ国から殺到し、日本からのものも含む1,600の投稿動画が採用された。
テクノロジー・ジャーナリストのナタリ・モリスは、同プロジェクトについて「“クラウド・ソーシング(=新しい雇用形態で、不特定多数に業務を委託すること)”というコンセプトが生まれる以前から、マイケルはこの手法をビデオ制作に使っていた。マイケルとファンの間の絆を表現するのに、これ以上ぴったりのプロジェクトはないだろう」と語っている。
同ミュージック・ビデオの監督を務めたデニス・リウは「世界中の人々がマイケル・ジャクソンという類まれなアーティストの精神のもとに一堂に会し、マイケルへの想い、それぞれのクリエイティヴな歌声やダンス、音楽的な才能を共有する瞬間に立ち会えたことは、とても感動的で、何より光栄なことだった」と語っている。
また、このプロジェクトへの参加者は、ミュージック・ビデオが公開されてはじめて、自分が出演しているかどうかわかるとのこと。“ビハインド・ザ・マスク”の視聴はこちらから。(→http://behindthemask.michaeljackson.com/)
なお、同曲は、坂本龍一作曲による、イエロー・マジック・オーケストラの“BEHIND THE MASK”のカバー。同曲は『スリラー』に収録する予定で制作が行われたが、収録は実現せず、30年近くの時を経て『マイケル』に収録されることとなった。また、マイケル・ジャクソンがオリジナル作品にカバー曲を収録したのはザ・ビートルズの“カム・トゥゲザー”とチャーリー・チャップリンの“スマイル”の2曲のみ。“ビハインド・ザ・マスク”は、マイケル・ジャクソン史上3曲目のカバー曲となる。