ニューズ・オブ・ザ・ワールド紙廃刊にリリー・アレン、ジョージ・マイケル、ノエル・ギャラガーらが辛口コメント

王室、政治家、有名人、あるいは事件などの当事者である一般人への電話盗聴が発覚した事件で7月10日を最後に廃刊が決定したイギリスの大衆紙ニューズ・オブ・ザ・ワールドについて、リリー・アレン、ジョージ・マイケル、エグザンプルらがツイッターでコメントを発信している。

リリー・アレンはかつてニューズ・オブ・ザ・ワールド紙の編集長を務め、やはり盗聴疑惑にあったレベッカ・ブルックスが現在は親会社のニュース・インターナショナル社の幹部に収まっていることに疑問を呈している。「レベッカ・ブルックスはマードック家(ニューズ・オブ・ザ・ワールド紙のオーナー一家)の相当な弱みを握っているに違いない。それか、ものすごいクリスマス・プレゼントを贈ったかのどっちかね」。

一方、ジョージ・マイケルはニューズ・オブ・ザ・ワールドの廃刊日は「イギリスにとって素晴らしい日となる」とツイートし、レベッカ・ブルックス元編集長と自宅で会った時のことを次のように回想している。

「レベッカ・ブルックスはぼくの自宅で50センチしか離れていないところに座ってこう断言したからね。自分たちのセレブに関するタレコミ情報で一般人からのものはないけど、なぜか現場には必ず警察に先回りされるって。これだけでももう充分すぎるってもんだよ(どうやってレベッカが現場に急行しているかは聞くまでもないだろ)」

エヴリシング・エヴリシングはバンドのツイッターで、「さようならニューズ・オブ・ザ・ワールド、このモラルなき最悪自己満新聞。やったあああ!」とツイートしている。

元ベータ・バンドのボーカルのスティーヴ・メイソンは「ニューズ・オブ・ザ・ワールドが消えた! (ジェイムス・)マードックがほとんどの連中をクビ切り!」とツイートしている。

ラッパーのエグザンプルはポップ・アイドル・ユニット、アトミック・キティンの元メンバーで、現在では薬物中毒から破産までとさまざまなゴシップを提供していることで知られているケリー・カトナを引き合いにだしてこうツイートしている。「ニューズ・オブ・ザ・ワールドが廃刊だって? ケリー・カトナはこの先どうやって子供たちを食わせていくんだ?」

その一方で、レヴェレンド・アンド・ザ・メイカーズのジョン・マックルーアはレベッカ・ブルックスの立場を連続児童陵辱殺人事件の犯人として知られるマイラ・ヒンドリーにたとえてツイートしている。「レベッカ・ブルックスに今回の盗聴事件の調査を担当させるのは、マイラ・ヒンドリーに子守を頼むようなものだ」。

ニューズ・オブ・ザ・ワールド紙の廃刊は7月7日に親会社ニュース・インターナショナル社会長ジェイムス・マードックによって発表された。マードックはニューズ・オブ・ザ・ワールドが達成してきた功績も「間違った行為によって汚されてしまいました。もし指摘されていることが事実だとすれば、それは非人間的な行いであり、当社においてもはや存続させる余地はありません」とその発表で釈明した。

マードックの廃刊宣言の前にノエル・ギャラガーは盗聴疑惑についての意見をこう述べていた。「国民の知る権利や自由を履き違えて法を犯したという意味でこれまで起きたどんな事件よりも醜悪なケースだよ。特に亡くなった少女の一件はね(2002年に誘拐され殺害された13歳の少女ミリー・ダウアーの携帯電話にニューズ・オブ・ザ・ワールドが雇った探偵がハッキングしていたことが発覚した)。メディアの闇の一面だね」。

なお、ニューズ・オブ・ザ・ワールドの前編集長アンディ・コールソンにいたっては近く逮捕されると見込まれていて、事件を徹底的に洗い出すと語ったデヴィッド・キャメロン首相のプライヴェート報道担当官を今年の1月まで務めていたため政治スキャンダルに発展する可能性も囁かれている。


(c) NME.COM / IPC Media 2011
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする