ミック・ジャガー、隠れ保守派と書き立てられダヴォス会議イヴェントの出席を辞退

ミック・ジャガー、隠れ保守派と書き立てられダヴォス会議イヴェントの出席を辞退 - 1987年作『プリミティヴ・クール』1987年作『プリミティヴ・クール』

ザ・ローリング・ストーンズのミック・ジャガーは1月25日からスイスのダヴォスで開催されている世界経済フォーラムの年次総会(いわゆるダヴォス会議)やその関連イヴェントに出席する予定だったのを、政治のおもちゃにされているように思い始めたため、辞退することにしたと明らかにしている。

ミックはダヴォス会議に出席した後、モデルのリリー・コールや発明家のティム・バーナース=リー卿らとともにイギリスを宣伝するキャンペーン・イヴェントのひとつだったティー・パーティーに出席する予定になっていたが、このイヴェントがイギリスのデヴィッド・キャメロン首相主催となっていたのが問題となった模様だ。

ミックは今回のイヴェントに参加することで自身の政治的見地について「さまざまなコメント」がなされる気がするが自分の政治性について中立のままにしておきたいとして出席を辞退することを声明で明らかにしている。

「ぼくはキャリアを通して自分の政治的な見地を明かさないようにしてきたし、今回のダヴォスにも客人として参加するつもりでした。とても刺激的な機会になると思えたからです。ぼくはいつでも経済や世界の出来事に関心を持ってきました。しかし、今ではぼくは政治のおもちゃに使われたような気分がしていて、すでにぼくの政治的党派性についてさまざまなコメントがなされていて、どれも極めて不正確なものになっています。今回のキー・イヴェントへの招待を辞退して、滞在を切り上げるのが賢明であるように判断いたしました」

ザ・ガーディアン紙には政府高官筋の談話として次のようなものを紹介している。「ミック卿がイギリスの宣伝となる非政治的なイヴェントを支持できなくなったことを大変遺憾に思います。ただし、ミック卿が保守だとほのめかすようなものはいつどの時点でもありませんでした。しかし、ミック卿が自身の政治的見地を中立にとどめておきたいと強く望んでいるのはよく察せられます。これはもともと政治的なイヴェントではないのです。単純にイギリスの創造性を外国に広く知らせるためのイヴェントなのです」。

今回のイヴェント参加の発表の折にミックはさんざん「隠れトーリー(保守派)」や“悪魔を憐れむ歌”をもじって「シンパシー・フォー・ザ・デイヴ」などと書きはやされていた。その一方で、キャメロン首相の周辺では今年オリンピックや女王即位60周年式典を控えたタイミングでのミックの参加を喜ぶ向きが多かったといわれている。


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