元ホールのギタリストで、カート・コバーンへの思いや自身の音楽的な道程やドラッグとの関わりを詩と散文とで綴った本『Letters to Kurt』を刊行したエリック・アーランドソンがこの本についてローリング・ストーン誌に語っている。
エリックは本について語ると同時に1993年にホールに参加し、翌年にはヘロインの過剰服用で命を落とした元交際相手でもあったベースのクリステン・パーフについても次のように語っている。「ぼくは一部の人に対してバカな間違いをして、ぼくのバカな間違いのせいで命を落とした人もいるということも認めるよ。そのことをぼくは言っておきたかったんだ。他の人たちが同じような間違いを繰り返さないように、また理解してくれるように、この経験を利用したいと思うんだ。このことについてぼくもすごく感情的になりやすいんだよね。たくさんの人たちを失ってきたからさ」
1994年のカート・コバーンの猟銃自殺の後、クリステンはホールを脱退し、地元のミネアポリスに帰ることを決意するが、シアトルから出発するその日の朝、過剰服用で死亡しているところを発見された。死ぬ直前にクリステンが会った人物がエリックだったというが、エリックはクリステンの死についてこう語っている。「薬物を弄ぶようになると、それ自体がすでに自殺願望になってるんだよね」
さらにコートニー・ラヴとの関係について、メンバーをアイテムとして扱っていたことをコートニーはことさらに触れようとしないとエリックは語っている。「その話題にはいつも蓋をされてしまうからね。絶対にそのことについては語らない。そこだけすっ飛ばしちゃうっていうのかな。そのことはもう全部振り落してなかったことにしちゃうんだよ」。
また、コートニーはニューヨーク・デイリー・ニュース紙に本の出版を祝いつつも、自分との関係にあまり拘泥しないことを願っていると語っている。
「(エリックには)よかれと思ってるわ。デイヴ(・グロール)やクリス(・ノヴォセリック)よりもよ。エリックはわたしのファミリーの一員だったから。ただ、交際していたとか、そういうことが書かれてないといいんだけど。わたしたちの間ではセックスはあったかもしれないけど、交際はなかったから」
なお生きていたら45歳になっていたはずのカート・コバーンについてエリックは次のように語っている。「きっとカートはこの本を気に入ったことだと思うよ。ユーモアのセンスはかなり暗かったし、言葉遊びは大好きだったからね」
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