ジョン・ライドン、昨年のロンドン暴動はなにかもっとひどいものへの前触れだと語る

ジョン・ライドン、昨年のロンドン暴動はなにかもっとひどいものへの前触れだと語る

新作『ディス・イズ・P.i.L.』を7月4日にリリースすることが決定したパブリック・イメージ・リミテッド(P.i.L.)だが、ヴォーカルのジョン・ライドンは昨年の夏のロンドン暴動について、「なにかもっともっとひどいもの」への前触れだと怖れていると語っている。

『NME』の取材に応えたジョンは、昨年の8月にロンドンで勃発して全国に飛び火した暴動での政府の対応を「とても恥ずかしく思った」と語っていて、街中には今もまだ「緊張感を感じる」と説明している。

暴動についてどう思ったかと訊かれてジョンは次のように答えている。
「非常に腹立たしかったね。死者も出たんだからね。大きな悲劇だったし、まさに若者が未来として抱えているものについてまったく無関心な政府と警察権力によって引き起こされた大悲劇だったんだよ。今の若者にはなにも与えられていないし、自分が若かった頃よりも少ないと考えると、俺は深い痛みを感じてしまうんだ」

暴動がこの先起きることの前兆なのかという問いにジョンはこう答えている。「間違いなくなにかもっともっとひどいものへと繋がっていくことだろうね。ふつふつとその圧力は増していっているんだよ。手に取るようにわかる。あの緊張感を感じることができるんだ。巨大な爆弾のように今にも起爆しようとしるんだな。そうなったら、ストリートのキッズに責任はすべてなすりつけられることになるよ。彼らのせいではないのにね。今なにが起きているのかとその手がかりさえわからない政府については本当に恥ずかしく思うよ」

なお、ジョンは5月28日に再リリース1977年に大ヒットしたセックス・ピストルズのセカンド・シングル"ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン"を6月に行われるエリザベス女王在位60周年祝賀期間に1位にしようというキャンペーンとは自分とは関係ないと語っている。

「こうしたものは俺の個人的な計画でも目的でもないから。ザ・セックス・ピストルズが達成したことについては誇りを持っているし、それはいつまでも変わらないはずだけど、こうしたキャンペーンはそもそもセックス・ピストルズがなにを代弁していたのかということをまったく見えなくしてしまうものでしかないんだ」


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