ザ・スマッシング・パンプキンズのビリー・コーガン、今の時代ではニルヴァーナは成功しないと語る

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ザ・スマッシング・パンプキンズのビリー・コーガンは、今の時代にカート・コバーンやコートニー・ラヴやトレント・レズナーが登場しても成功はしないだろうと語っている。

新作『オセアニア ~海洋の彼方』を6月20日にリリースし、今月末からオーストラリア・ツアーに乗り出すザ・スマッシング・パンプキンズだが、ビリーは現在のシーンがあまりにも自己完結的なものなので、そのシーンを越えて大きくなることなどありえないとニュース・サイトの『デイリー・ビースト』に語っている。

「今20歳で、ぼくやカート・コバーンやコートニー・ラヴやトレント・レズナーみたいになりたかったとしたら、もう成功はできないよ。もう無理だから。たとえば、カート・コバーンが今出てきたとするよ。そうしたら、もうファースト・アルバムでしっかりピッチフォーク連中に褒められちゃうからさ。それがそのアーティストのマーケティング・プラットフォームってことになるから、レコード会社もそれを納得すると。でも、そこに入ったら最後、もうなにも動かないから」

さらにビリーはピッチフォークとその読者というのは「お約束事が大事な人たち」だと語っている。

「ピッチフォーク連中っていうのは、お約束事が大事な連中がほとんどで、正しいTシャツを着ているかいないかが大切なんだよ。そういう正統主義っていうのは学校の体育会系の連中の横暴さや融通の利かなさと同じなんだから。自分から合唱部に説教を垂れているようじゃお約束事なんて破れるわけないよね。しかも、その合唱部のヘアスタイルがすでにイケてるようじゃなおさら無理だよ!」

「やっぱり高校の優劣順位や約束事をひっくり返したいくらいじゃないとさ。ニルヴァーナが危うかったのはそういうものがあったからなんだよ。体育会系の連中が聴きに来てたわけだからね。カート・コバーンはよくライヴをやってる時の変な感じをそう説明してたよ、かつて自分をボコってたような連中が自分に歓声を上げてるんだってね」

ザ・スマッシング・パンプキンズというバンド名を今も名乗っているのもそのことと関係しているとビリーは語っている。

「反逆はどこに行っちゃったんだっていうね。今政治でどういうことが起きてるのかとか、そういうことを扱う音楽なんて皆無だし、今の時代ほど政治的におかしな時代はないとぼくは思うから、それってほんとにおかしいんだよ。世の中全体の話として言ってるんだよ。反骨するバンドとかはどこへ行ってしまったんだっていう。どうして誰もつっからないんだっていう。ぼくはいつもつっかかってそれで変人扱いされてるけど、こっちとしては『ここ25年ずっとこうやってきてんだよ!』っていうもんだからね。1993年頃にザ・スマッシング・パンプキンズといえば、『あのバンドはほんと勘弁してよ』っていうか、『あのバンド大好きだよ』のどっちかだったんだよね。まだ、そういう感情を奮い立たせる力がこのバンド名には残ってるんだよ」

(c) NME.COM / IPC Media 2012
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