プッシー・ライオットのメンバーらはNMEを通して支持を表明したアーティストらへの感謝をビデオで表明している。
ビデオでバンドのメンバーらは大きな建物の壁をロープで下りながらロシアのプーチン大統領の顔写真を焼き払い、その間、次のように語っている。
「わたしたちは歌って、考えて、批判する権利のために闘ってきた。わたしたちの国を変えるためにはなんでもやろうと心の準備のできたミュージシャンであり、アーティストであるために闘ってきた。どのようなリスクがあってもわたしたちはロシアでの音楽的闘争を続ける。
マドンナありがとう。レッド・ホット・チリ・ペッパーズありがとう。ビョークありがとう。グリーン・デイありがとう。わたしたちが自由であるための権利のために一緒に立ち上がって闘ってくれたすべてのミュージシャン、すべての活動家、世界中のすべてのひとたちにありがとう」
その後、プーチンの肖像画を燃やしながら、バンドは次のように説明する。
「わたしたちの国は邪悪な男たちによって牛耳られている。こうした男たちは、フェミニストと名乗ってパンク・ミュージックを歌うことを非合法だと考えている。こうした男たちはゲイやレズビアンのコミュニティーの権利のために立ち上がることを非合法だと考えている。こうした男たちは自分たちの政府を批判することなどできないと考えている。こうした男たちは不適切なやり方で歌を歌って踊った場合には禁固刑2年に値すると考えている」
そして、バンドはビデオを「プッシー・ライオットを始めてどこまでも突き進む。自由への闘争は人の命をもしのぐ大きな戦いだ」と締め括っている。
プッシー・ライオットは現プーチン大統領政権への反対デモを2月にパンク・ロック・ライヴとして断行。ロシア正教会のプーチン支持への抗議としてモスクワのキリスト救世教会で即興ライヴを行い、その後騒乱罪で3名のメンバーが逮捕された。
もともと7人編成のプッシー・ライオットだが、問題の2月のパフォーマンスでは5名が参加し、パフォーマンスの動画をユーチューブにアップロードした後にバンドのうちのマリア・アレキナ、ナデズダ・トロコニコヴァ、エカテリーナ・サムチェヴィッチの3名が逮捕され、2年の実刑判決を受けたが、3人は控訴の手続きに入っている。
ただ、残りのメンバー2人についてはパフォーマンス中に覆面を使っていたため人物の特定が難しく、当局も捜査を続けていた。その後、プッシー・ライオットのツイッターで逮捕されていないメンバーの2名がロシア国外脱出に成功したことが伝えられている。
プッシー・ライオットの感謝を伝えるビデオはこちらから→
http://www.nme.com/nme-video/pussy-riot-our-country-is-dominated-by-evil-men/1825285133001
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