プッシー・ライオットのメンバー、獄中では聖書しか読み物を与えられていないと獄中取材に応える

プッシー・ライオットのメンバー、獄中では聖書しか読み物を与えられていないと獄中取材に応える

実刑判決を受け、現在拘留中のロシアのパンク・ユニット、プッシー・ライオットは聖書しか読み物を与えられていないと獄中の生活について語っている。

プッシー・ライオットの3人のメンバー、マリア・アレキナ、ナデズダ・トロコニコヴァ、エカテリーナ・サムチェヴィッチは8月17日に宗教的憎悪による騒乱罪に問われ、2年の禁固刑という実刑判決を受けたが、3人は判決に対して控訴を起こしている。『GQ』誌との取材に応えたナデズダは獄中で与えられている読み物は聖書だけだと明らかにしている。

「監獄は自分の思考と自分の身体に本当の意味で耳を傾ける術を学ぶにはいいところだと思う」とナデズダは語っている。「たとえば、文章の読み方にしてももっと深く読むことを学んだし。ここ4か月間、聖書以外にはなにも読ませてもらっていないから、4か月の間ずっと、こつこつと隅から隅へという感じで聖書を読み続けてるの」。

「監獄は禁欲的な行いに励む場所だという意味では修道院みたいなものね。ここに来てひと月経ってわたしも菜食主義になったくらいで。それと埃っぽい庭で(運動のため)ぐるぐる歩き回されているとかなり瞑想的な精神状態に入ってくるし。ニュースもほとんどここでは見せてくれないし。でも、今入ってくるニュースだけでも充分インスピレーションを受けているわ」

その一方で、モスクワの新聞がバンドの3人は監獄でVIP待遇を受けているのではないかという観測記事を掲載しているがどう思うかと訊かれて、ナデズダは次のように答えている。「だったら、アウシュヴィッツにはVIP極刑室とかあったと言えるの? あったんだったら、今のわたしたちの状態もVIP待遇と呼んでもいいのかもしれない」

さらにナデズダは西側諸国のアーティストから受けた支持について次のように語っている。「ここ半年のことを振り返ってみると、いまだになんだか巨額の予算を注ぎこんだ映画にでも出演しているような錯覚に陥るくらいで。でも、西側からわたしたちが受けた支持はほんと奇跡よ。おかげで、もしロシアにも全国的な独立系メディアがあれば、きっとわたしたちのパフォーマンスの意味がロシアでもきちんと理解してもらえるはずだと思えるようになったし」

「今はここで地獄のような体験をしているけど。テレビで聞きつけたようなことをもとに周りの全員から憎まれるような場所で生きていくのはとても辛いし。だから、どんな些細なものでも支持されているという兆候はとても大切だし、すごく感謝しているわけなの」

3人の控訴の審理は10月1日に行われる予定になっている。その一方で国外逃亡に成功したプッシー・ライオットのほかのメンバーはヴィデオ・メッセージを今月に入ってから発表している。

バンドのメンバーらは大きな建物の壁をロープで下りながらロシアのプーチン大統領の顔写真を焼き払い、その間、次のように語っている。

「わたしたちは歌って、考えて、批判する権利のために闘ってきた。わたしたちの国を変えるためにはなんでもやろうと心の準備のできたミュージシャンであり、アーティストであるために闘ってきた。どのようなリスクがあってもわたしたちはロシアでの音楽的闘争を続ける」

さらにバンドは「プッシー・ライオットを始めてどこまでも突き進む。自由への闘争は人の命をもしのぐ大きな戦いだ」と訴えている。

プッシー・ライオットは現プーチン大統領政権への反対デモを2月にパンク・ロック・ライヴとして断行し、ロシア正教会のプーチン支持への抗議としてモスクワのキリスト救世教会で即興ライヴを行い、その後3名のメンバーが逮捕された。3人は宗教的憎悪による騒乱罪に問われ、2年の禁固刑という実刑判決を受けた。

(c) NME.COM / IPC Media 2012
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