引退説のビリー・ジョエル、引退を撤回。アルバム再現ライヴをやりたいと語る

引退説のビリー・ジョエル、引退を撤回。アルバム再現ライヴをやりたいと語る

先頃、ライヴからの引退を考えていると伝えられたビリー・ジョエルは、引退を決めたわけではないが、今後の活動のやり方は見極めたいとも語っている。

今月いくつかフェスティヴァル出演を控えているビリーは「パフォーマンスがどんな感じでできるのか様子を見てみたいんだよ」と語り、次のように説明している。

「出来が気に入らなかったらもうやらないとか、そういうことじゃないんだよ。でも、うまくいったら、この先もっとライヴをブッキングするだろうなって話なんだ。ただ、だからといって、ブルース・スプリングスティーンみたいに2年間もツアーをぶっ続けでやっていくとか、そういうことにはならないけどね」

また、ビリーはヒット曲で構成されたセットリストを演奏していくのにも飽き飽きしているとしていて、昔からのファンだったらぜひ聴いてみたいと思うような曲をやっていけるようにしたいとも語っていて、次のようにローリング・ストーン誌に語っている。

「ニューヨークみたいなところでライヴをやるんだったら、アルバムの全曲ライヴをやってみたいだろうし、そうなったら、これまでやってこなかったような曲を披露する機会にもなるよね。アルバム1枚やって、あんまり聴いたことないやつをやるというのもいいし。ヒット曲をやるよりはね、そういうのをやっていく方がぼくにはよっぽど楽しいんだ。そんな感じのライヴをフィラデルフィア、ニューヨーク、ワシントンDC、デトロイトとシカゴでやってみたいかなって考えてるんだよ」

もしそんなライヴをやるのだったら、1982年の『ナイロン・カーテン』からの"サプライズ"や"シーズ・ライト・オン・タイム"、"ローラ"のほか、80年の『グラス・ハウス』からの"チャンスに賭けろ"などをぜひやってみたいとビリーは語っているが、かつて若かった頃にレッド・ツェッペリンをマディソン・スクエア・ガーデンで観た際に有名な曲をなにひとつ曲やらなくてものすごくがっかりした記憶もあるので二の足を踏んでしまうとも説明している。

また、かつて自身のライヴのセットのオーダーを変えて78年の『ニューヨーク52番街』からの"ザンジバル"や93年の『リヴァー・オブ・ドリームス』からの"グレート・ウォール・オブ・チャイナ"などを披露したこともあったが、観客の不評に遭ってすぐにいつものセットに戻したことを明らかにしていて「みんなが知っているものと知らないものとのバランスを考えないとだめなんだよ」と語っている。

いずれにしても、引退説となった発言については次のようにビリーは説明している。

「(今月フェス出演を控えている)オーストラリアの新聞とのインタヴューだったと思うんだけど、そこでもうまともに演奏できないようだったら引退も考えると語ったんだよね。でも、引退したいとは言ってないんだ。『もうやめるから』とは決して言ってないんだよ。ただ、『ミュージシャンがかつての自分ほど自分には力量がなくなってることに気付いた時、どういうことになるのかな』っていろいろ考えてただけでさ」

ビリーはこのインタヴューで2010年の腰関節手術を受けた後、体力や歌唱力に衰えを感じていることなどを語って引退をほのめかしていた。
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