歌い出しにいけなりピックを落としたときはビビったけど、“今宵の月のように”、“悲しみの果て”と、これまた違う意味でビビる怒涛の2連打で始まったエレカシのセット。やばい。終始緊張感が途切れることない演奏、そして宮本の鬼気迫る歌+行為(後ろからいし君を蹴る)+MC(今年も稼ごうぜ!)。素直にベテランの貫禄は違うと認めざるをえない。基本的に初期、中期の曲で構成されていたセットリストはファンを感涙の渦へと巻き込む。特に会場全体に宮本の叫びを埋め尽くした“やさしさ”は個人的のハイライト。狂気と恍惚をさまよう、その類ないカリスマの虜に完全になってしまう。その後も“花男”、“ガストロンジャー”とフェイバリットをプレイ。しかし、最後を締めくくったのはなんと新曲。「ベタな曲です、でも気に入ってる曲です。みんなに届くといいな!」と宮本が言うとおり、シンプルに素晴らしかった“俺たちの明日”は、まさにエレファントカシマシが自分たちの2007年にかかげた一発に聞こえた。彼らのロックはこれからだ。(内田亮)
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