メニュー


 音楽の喜びを、あふれんばかりのハピネスをまっすぐに届けてくれるバンド。それがbonobosだ。彼らのステージを観ると、いつも思わず顔がほころんでしまう。セットチェンジ中にも全員が登場してまるまる一曲をプレイ、待っていたお客さんを沸かせていた彼ら。辻(Dr)と松井(Per)の織り成す肉感的なグルーヴにのって、蔡(Vo)の伸びやかな声が響き渡る。ほっこりとしたポップ・ソングから、力強くアグレッシヴなナンバーまで、自在に高揚感を生み出していく。

「ちょっとはしゃぎすぎたかなぁ」なんてMCでは言っていたけれど、何よりステージの上の楽しそうな様子から、彼らの音楽の魅力が伝わってくる。手拍子をしたり、左右に手を振ったりと、GALAXY STAGEを埋め尽くすお客さんもそれをしっかりと共有していた。ラストには「音楽の神様が今ここにきてます!」とMCで叫んでいた蔡。お客さんの満面の笑顔とフロアに鳴り響いた大合唱には、そんな言葉も信じさせてくれるほどの陶酔感があった。一昨日までレコーディングに入っていたという彼ら。4月には新しいアルバムもリリースされる予定だという。2009年の彼らの飛躍を確信させられるステージだった。(柴那典)