吉井和哉、CUT最新号インタビュー読んでいただけましたか？　曲作りと自分の中の「父性」とのつながりのエピソードなど興味深いと好評いただいております。逆壁ドン（？）シリーズ・フォトセッションのCUTバージョンもぜひ！

本日28日発売となるシングル『クリア』は、春を待つ、この季節にぴったりの素晴らしい作品だ。街角やラジオからふとこの曲が流れてくると心が浮き立つ（つまり名曲ということ）し、きっとあなた自身の別れや旅立ちを祝福し、背中を押してくれる曲となるだろう。そんな聴き手への愛を「父性」と呼ぶ吉井和哉は、まちがいなく今とてもいい時期にある。
青空を感じさせる吉井和哉の歌は、個人的には大好きだ（わかりやすい例は“空と青と本当の気持ち”とか）。
後ろ髪をひかれる強い思いを無理やり断ち切ろうとする“シュレッダー”の壮絶な色気と独自のブルースの魅力とは対照的に、「さよならお元気で」と明るく別れを告げる“クリア”は、これから出会う未来への高揚感が、美しく力強いメロディと陽気なボ・ディドリー風のリズムにのって鳴り響く。音はまったく違うけど、初期マーク・ボランのあっけらかんとした死生感のようなものを感じてしまった。

カップリング“ボンボヤージ”も静かだがとてもエモーショナルな、魂に深く響く曲。髪に花をさした花嫁を見送る心情もぐっとくる。

イエローモンキー時代にデビューしたコロムビア、TRIADレーベルに移籍しての第１弾とあってバンド時代の作品をソロのライブで演奏した楽曲群も収録、もうこれ絶対買うしかないだろ！という豪華なシングルだ。

…と、ほとんどディスクレビューになってしまいましたが、そんな素晴らしい作品の門出にあたるインタビュー、CUTもぜひ読んでください。『ジャガー・ハード・ペイン』時代の振り返りも深く納得だし、「60代への野望」も頼もしいですから！　まずは、３月18日リリースのニューアルバムが楽しみなすぎる！（井上）