他の惑星から来た難民「X」が人間の姿をして地球人に紛れて暮らす世界が舞台の本作品。林さんは、「X」と疑われる女性・良子(上野樹里)の正体を暴こうとする週刊誌記者、笹憲太郎を演じています。人間の業や本質に迫る本作が伝える願いについてなど、たっぷりと語ってくれました。
以下、インタビューから一部抜粋してお届けします。
良子さんっていう存在が、この作品の願いだと思うんです。良子さんは、世の中の風潮やいろいろな面で、この現代社会に生きづらさを感じざるをえない状況にあって。でも、そういった人が自分らしく生きようと信じて歩んだ結果、誰かを救っている。(中略)いわゆるマイノリティと言われる立場で生活している人ですが、自分自身がそういう思いをしてるからこそ気づける人の気持ちがある。だから、そういった人が自分を卑下する必要はないという思いがこもった作品だと思います。
先日ラジオ番組に出演させてもらった時に、視聴者の方から「自分は人前に出ると緊張してしまうダメな性格です」ってメッセージをもらって。でもそういう方って、実はマイノリティではないと思うんです。世の中が勝手に決めつけたマイノリティなだけであって、実際は弱い人のほうが絶対に多いと思いますし、弱さや痛みを知っている人が強い人だと。僕はそう思いたいです
他にも、役者を始めて間もない高校1年生時に出演した映画『ダイブ!!』以来、15年ぶりとなる熊澤尚人監督作品への出演についてのお話も。また、読み応えたっぷりのインタビューだけでなく、CUTだけの撮り下ろしポートレートもお見逃しなく! ぜひ本誌をお手にとってチェックしてくださいね。(阿部文香)
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