死ぬまで一生愛してもいいですか?

死ぬまで一生愛してもいいですか?

先日のブログ(http://ro69.jp/blog/cut/68470) でちょこっとご紹介したクリープハイプというバンド。
そのツアーファイナル@赤坂BLITZに行ってきたのですが、素晴らしすぎたので、書きます。

クリープハイプとは男性4人組バンド。バンドの形態を変えながらかれこれ10年以上活動しているバンドで、4月18日にリリースしたアルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』(画像)でメジャーデビュー。
全国ツアー『つま先はその先へ』を締めくくる今日の公演は、日常のどうしようもないことを歌う言葉のひとつひとつと、光のように放たれる音の一粒一粒が心のヒダを撫でてくる、その感じが涙が出るほど痛くて、やさしくて、愛しくて。。。つまり、最高でした。
個人的には彼らのライブは何度も観てますが、そのどれよりもドラムが躍動して、ベースが歌って、ギターが輝いて、ヴォーカルが傍にいて。そして、どのライブよりも剥き出し。フロアを引っ張っていく姿には、これまでと比べ物にならないタフさも感じられて、彼らのつま先はその先へ大股で前進してる、と。その確信しか持てませんでした。

で、一番印象に残ったのがVo・Gの尾崎世界観のMC。彼はステージ上で基本的に捻くれた発言をするのですが、今日は頭を掻きむしりながら照れくさそうに、「バンド続けてきてよかったなって思います。だから……今日来てくれた人も……もう辞めようかなと思っていることがあっても、負けずに続けた方がいいと思います。辞めないでください」と。彼が客席にこんなに真っ直ぐ言葉を投げかけるの、初めて聞いた。おまけに、広い会場から投げかけられる声が聞き取れないと、何度も聞き返しては応えてあげる、この、愛すべき捻くれ野郎!

鬱血した日々の中で心のいろんなところについた私たちの中のひっかき傷を、彼らがひとつずつ音にするたびに、その日々が抱きしめられて肯定されていく。彼らの音楽にはそれができるだけの尋常じゃないほどの愛が詰まっていて、私たちはそれに救われる。その理由を今日のライブが明かしていたと思うのです。
6月9日は、クリープハイプの裸のロックが鳴る、素敵な夜でした。

ちなみに、最新アルバムに収録されている楽曲『イノチミジカシコイセヨオトメ』は、『アフロ田中』で知られる松居大悟監督がこの楽曲をモチーフにしてショートフィルムを作っていて、6月15日から始まる『ショートショート フィルムフェスティバル』での上映が決定しています。
トレーラーはこちら。

ショートフィルムのスピンオフ的な別楽曲のPVもあります。

クリープハイプ、ぜひ。はまってみてください。(中村)
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