訃報
2014.02.03 12:49
フィリップ・シーモア・ホフマンの突然の訃報。ショックでまだ気持ちが落ち着かない。 ニューヨークの自宅で発見され、薬物による急性中毒だと言われている。享年46歳。 『ブギーナイツ』、『マグノリア』などポール・トーマス・アンダーソン監督の作品にはなくてはならない存在で、彼の最新作『ザ・マスター』で演じた新興宗教団体の指導者の名演はまだ記憶に新しい。『ブギーナイツ』のムチムチのタンクトップ姿がキュートなスコッティ役とは似てもにつかぬカリスマ的オーラが圧倒的で、ホアキン・フェニックスとの、観る者の狂気と正気をゆさぶるような禅問答的やりとりは、何度も観たくなる。 2005年『カポーティ』のトルーマン・カポーティ役で、アカデミー主演男優賞を受賞。 現在公開中の『ハンガーゲーム2』では、新たに登場したゲーム会社の社長役で登場、短いながらも印象的な役を演じている。 写真は、2000年7月号に掲載したロングインタビュー。この時のインタビューで彼は、「自分でいるのが本当に試練に立たされているのは、盲目的な恋に落ちている時なんだ」と語っている。「自分自身でいるってことは、そんなに快適なものじゃないんだよ」と。
どんな役を演じても唯一無二のキャラクターを作り上げる圧倒的存在感、あの印象的な笑顔がもう見れないなんて。 心よりご冥福をお祈りします。 (井上)