名前をつけてやる

名前をつけてやる

すいません、名前の話、まあだひっぱります。
スピッツの2ndアルバム(1991年リリース)は、「名前をつけてやる」というタイトルだった。出たの、私がこの会社に入ったばかりの頃でした。
最初にこのタイトルを知った時、「すごい!」「天才!」と思わず唸ったのを、よく憶えています。

愛情を示す行為として「名前をつけてやる」ことをもってくるこのセンス。
すばらしいとしか言いようがない。
というか、エロい。
相手に一生消えないものを冠す、という意味で、SM的な、征服欲とかそういうニュアンスなんだと思う。「自分の爪痕を残す」「刻みつける」みたいな。
で、その分、自分の責任も重い。だから、このアルバムに入っているタイトル曲で、マサムネは「名前をつけてやる 本気で考えちゃった」と照れているし、「誰よりも立派で 誰よりもバカみたいな」と、マジになったりちゃかしたりしているわけです。
いまだに、私の中で、「スピッツのライブで演奏されるとすごくうれしい曲」のトップです。

「刻みつける」で思い出した。このアルバムが出た頃、きいた話。
最近あんまりないけど、当時はまだ、ライブハウスやクラブのオールナイト・イベントなんかで、一回外へ出てまた戻ってくるのがOKのハコが多かった。
で、その時の目印に、客の手にハンコを押すのが普通だった。
あのハンコを押される度に、「ああ、ハンコ押されてる……焼印……まるで私は家畜……ああ……」と、クラクラするの。と言っていた人がいた。
当時、確か27歳とかそれくらいの女性だったので「なんちゅうカミングアウトをするんだこの人は」と絶句したのを憶えています。
現ジャパン副編集長、井上貴子さんです。
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