忌野清志郎「AOYAMA R&R SHOW」に一緒に行った日、フラワーカンパニーズのグレートマエカワからきいた話。
昔、新宿に日清パワーステーションというライヴハウスがあった。日清食品東京本社ビルの地下でした。
2F席もあって、キャパはたぶん850人ぐらい。
1988年、つまりバンド・ブームの頃にオープン。それ以降も、多くのバンドの登竜門となり続けたハコであり、私も毎週のように通っていました。ザ・イエロー・モンキー、ウルフルズ、真心、ザ・コレクターズなどなど、ここで観たバンドは数え切れない。
そんなパワステだったが、日清の経営方針かなんかで、1998年に閉鎖になってしまう。
その最後の3日間、クローズ・イベントが行われ、パワステにゆかりのバンドたちが総出演した。
フラカンは1日目。3日目の大トリは、忌野清志郎 Little Screaming Reviewだった。
その清志郎のアンコールでは、3日間の出演者たちがいっぱい登場、大パーティー状態に。グレートもステージへ。
清志郎は、「こんなにいいライヴハウスをつぶすなんて、日清、最悪だぜ! 俺はもう一生、日清カップヌードルは食わないぜ!」と叫び、カップヌードルを床に投げつけ、踏みつぶした。
「清志郎さん、かっこいい!! そうだ、俺も食わんようにしよう」と、あっさりと感化されたグレートだったが、その1年後のある日、テレビを観て愕然とすることになる。
ブラウン管に映っていたのは、日清ラ王のCMにいきいきと出演する、清志郎の姿だった。
というような、いいかげんなところと、その己のいいかげんさにまったく頓着しないところも、忌野清志郎というアーティストの、素敵なところだったなあと思う。
ROCKIN'ON JAPAN特別号「忌野清志郎 1951-2009」、重版、昨日上がりました。まだ入手できていない方は、ぜひ。
思い出した。そういえば、ザ・タイマーズの「デイドリーム・ビリーバー」は、エースコックのCMに使われてましたね。
カップ麺関係に縁のある方だったんだろうか。