星野源「ばかのうた」

星野源「ばかのうた」

これ、ほんっとにいい。
最近、こればっかり聴いています。

星野源『ばかのうた』
daisyworld discs/SPEEDSTAR RECORDS
VICL-63626
NOW ON SALE

あんなに歌えるのに、あんなにすばらしい歌もの曲が書けるのに、
なんでインスト主体のバンドをやっているのかわからない男、
星野源が、やっとその気になって作ってくれた、自らの歌を
中心に据えた、ソロ・アルバムです。

まあ、それをいうと、あんなにミュージシャンとして優れているのに、
なんで役者もやっているのかわからない男でもあるし、
あんなに役者としてよいのに、なんで音楽もやる
必要があるのかわからない男でもあるし、
つまり、基本的に、わからない人なわけですね。

役者も音楽も映像制作も、ギターも鉄琴(マリンバだっけ)も
歌も、とにかく、「これが中心でこれは脇」っていうのがない。
あるいは「役者としては一流だけどミュージシャンとしては二流だね」
みたいなのもない。全部メインで、全部一流。
という、星野くんのようなアーティストって、ほんと珍しいと思う。

で、このアルバム。
とてもやさしい声と、とてもやさしいメロディと、
とてもやさしい音色の楽器だけでできている曲たちだけど、
なんか全体に、ぬぐいがたい孤独と無常感が漂っている。
いや、「ぬぐいがたい」というのはちょっと違うか。

ぬぐえるもんだと、最初から思っていない。
だから、どうしようもなく、ただここにある。
そんな、孤独と無常感というか。

そこがもう、大変にすばらしいと思います。
細野晴臣のソロ作品との近さを指摘する声もあるが
(まあ現に細野さんのレーベルから出てるし、13曲目は
細野さんが曲を書いているし)、そっちも大好きな僕からすると、
細野さんの歌はもうちょっとクールで淡々としていると思う。
星野くんのそれは、一見、いや声だから「一聴」か、
もっとやわらかくて、あったかく響く気がします。

しかし。全16曲中3曲が、老人ネタというのは、何なんでしょうね。
星野くんらしいっちゃらしいけど。
2曲目“グー”、4曲目“茶碗”と、7曲目“老夫婦”が、そうです。
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