サカナクション武道館・追記


10月8日(金)、サカナクション@日本武道館、
ライブレポ書きましたが(ここ → http://ro69.jp/live/detail/41396)、
観ていて「あ、これも書こう!」と思ったんだけど、
それでなくても死ぬほど長いライブレポになってしまったので、
やめたことがありました。

14曲目、「サンプル」の時、ステージ後方のスクリーンが振り落とされて、
壁一面のLEDが現れ、そこに映り始めた映像が、CGで描かれた万華鏡だったのです。

万華鏡ね。あの、御土産物屋とかにある。千代紙みたいなので外側が覆われていて、
鏡張りの中になんかカラフルな紙とかビーズとかが入っていて、
のぞきながら
回転させると、鏡に写ってきれいな模様になる、あの玩具です。

「玩具です」って、自分の人生において、こんなに一生懸命
万華鏡のことを文字で説明する時が訪れるとは思わなかったが、
つまり、この「CGの万華鏡」って、すっごいサカナクションだなあ、と思ったのだ。

CGと「和風の昔のおもちゃ」という、組み合わせそのものが、サカナクションな感じ。
あと、絵柄がどんどん変わっていくんだけど、それが、
「鏡張りのものを回してるだけ」という、シンプルな動作に
よるものであるところも、サカナクションな感じだと思う。

サカナクションの、あのメロディ。
たまたま前の日に、NICO Touches the Wallsのライブを観たので、
よけい対比がはっきりしたんだけど、NICOのメロディって、
ポップだしきれいではあるが、日本的なそれではないのですね。
普通に日本語がのっかっているけど、なんというか、いわば、
「日本語用に開発されたメロディ」ではなく、
むこうのロックまんまな感じのメロディな感じ。
だから、聴きながら鼻歌ででたらめ英語をつけてみると、すんなりはまる。

で、サカナクションは、その正反対で、まさにその
「日本語用に開発されたメロディ」なのだ。
だから、鼻歌ででたらめ英語とか、つけられない。
日本語がのっかっているところしか想像がつかない。
そういう、どこか湿った、そしてそこがたまらなく気持ちいいメロディなのです。

でも、サウンド・プロダクトは、あれ。
というのが、その「CG」と「万華鏡」の組み合わせと、近い気がしたのでした。


なお、そのCG、曲の後半では、万華鏡からピラミッドに変わっていました。
そこまで含めて論評しようとすると大変なので、それはまたいずれ。