ちょっと前回の続き。
昨夜渋谷O-NEST「exPoP!!!!!」でライブを観た、
PaperBagLunchboxについてです。

上が、1月12日にリリースされた、PBL、5年ぶりのオリジナル・アルバム
「Ground Disco」。
（WRCD-47/WONDERGROUND MUSIC）

すさまじく濃い。
傷口を押さえた手の、指の間からダラダラと垂れる血のような12曲。
って怖いかそれじゃ。いや、ある意味、怖いと思う、どの曲も。
「これが言いたい」とか「これを伝えたい」とか考える以前に、
もうどうしようもなく噴出してしまったような、
ただ押さえきれず出てしまったみたいな、言葉とメロディ。
って、別に「吐き出しっぱなし」みたいな作品じゃなくて、センスよく、
聴き手に優しく、美しいパッケージにくるまれて、棚に並んでいるんだけど、
そのそれぞれのパッケージの中に、そういう衝動が封じ込められて
妖気を放っているような。
だから、どの曲も、熱いんじゃなくて、どこかひんやりとした
手触りの音になっていたりする。

あと、昨日のライブレポで、私、さんざん「イッちゃってる」とか
「イッちゃった」という形容をしましたが、ただ、その「イッちゃった」というのは、
クスリとかでぶっとんでいるとか、もう最初からあっちの世界に住んでいるとか、
そういうニュアンスの「イッちゃってる」ではない。
理性や知性を研ぎ澄ませ、思考に思考を重ねていった結果、
あらぬところに、思いもよらぬところに辿り着いてしまったような、
そういう「イッちゃってる」だ。

なので、言葉ひとつひとつは平易で、声はきれいで、メロディはやさしくて、そして、はてしなく危険。
そういう音楽になっています。


ひとつだけ大きなお世話を言うと、そういう音楽なので、
そしてライブでの再現力が異様に高いので、
MCで、あんまり言葉で説明しない方がいい、と思いました。
昨日のライブで、結構MCしてたけど、言葉にしなくても、充分に伝わると思う。

PBL、ここから、3月26日新宿MARZワンマンまで続くツアーです。
詳しくはこちら。http://www.pbl.jp/live.html