カフカのアルバム再現ライヴを見た

カフカの5thアルバム『Tokyo 9 Stories』のリリース記念ライヴに行ってきた。
この日はアルバムの収録曲順どおりのセットリストで演奏する、いわゆる「再現ライヴ」。
しみじみ、いいライヴだった。
JAPAN10月号のインタヴューでもヴォーカル・ギターのカネコが「1回死んで、生まれ変わったと思っている」と語った今作を聴きながら、いまだに余韻に浸っている。

アルバムで「エピローグ」と位置付けられた最後の曲“東京”が特にすばらしかった。
インタヴューでも「人生をステージで披露するくらい、さらけだすのがいいと思っている」と言っていたとおり、彼の人生が落とし込まれた歌詞が、ひと言ひと言、客席に向かって丁寧に届けられていく。
ここに至るまでの9曲でも歌われてきた、こんな世の中でも生きているということ、それだけでもうすごいんだ、ひいては、観客に向けて「ただ生きてほしい」と呼びかける、そんなメッセージをじんわりと増幅させる熱演だった。

10月1日から、このアルバムを引っ提げての全国ツアーも始まるカフカ。
東京ではない場所でも同じように強く響く楽曲たちであることは間違いないと思う。

RO69では当日の詳細なライヴレポートも公開中です。こちら(塚原)
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