冒頭の“Sniper”からして、水上えみり(Vo・G)自ら「今までになさすぎますよね(笑)」と口をついて出るほど新たな一面が存分に表現された2ndアルバム『ふたりでいたい。』。
2023年1月にリリースした1stアルバム『NAKIGOTO,』以降の約1年半、厳密にはそれよりも前からだが彼女たちは生きること、歌うこと、鳴らすことに対して様々な葛藤を抱えることになる。しかし、そこに自分たちなりの解答を手繰り寄せ、変革を求めて突き進んだ結果がこの1枚に集約されている。
コロナ禍を経て、ライブでオーディエンスと直に触れ合うことで、「自分のやっていることを正解にしてもらえた」のだという。
《生きていく生きていく/たったそれだけのこと/息を吸う息を吐く/たったそれだけのこと》(”生活”)
ラストに収録された楽曲”生活”、上記で引用した歌詞の先に続くであろう「なのに」「だから」「それでも」をどう受け止めて吐き出すか、それが我々にとっての「生きる」ということであり、決してその先に続く安心できるような言葉を安易に語りかけはしない。
最後は自分の言葉を、決断を信じて──そう促すように、なきごとの音楽は「生活」に寄り添う。
水上えみりが抱えるもの、吐き出した思い、掲げた未来について語ってもらった。ぜひ彼女の言葉に触れてみてください。(橋本創)
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「自分のやっていることを正解にしてもらえた」なきごとが今、変革を求めて突き進む理由──2ndアルバム『ふたりでいたい。』の背景に迫りました!
2024.08.13 17:00