「成長を遂げた」と言いましたけど、これって他者から見ただけではわからなくないですか？ 「あれ？ 雰囲気が変わった？」くらいはわかりますが、実際に本人の気持ち、心が変わったかまではわからない。だけど、DISH//に対して「成長を遂げた」と言えたのは、インタビューを見てもらえれば明らかにわかるんです！
例えば、ツアーを振り返って、矢部昌暉(Cho・G)は「僕ら自身のスキル的な意味での成長も大きくて、とても充実したツアーでした」と力強く話していたし、北村匠海(Vo・G)は「みんなで一緒に曲を育てる庭＝『GARDEN』にしようというのが、このツアーのそもそものメッセージでした。ツアーファイナルの東京ガーデンシアターでは最新の2曲もライブで育っていくというのをしっかり見せられたし、この先のDISH//もちゃんと示せて、すごく有意義でしたね」と、自分たち、スタッフ、そしてスラッシャー（ファンの呼称）とともにこの先の未来も見ることができたツアーだと話していた。泉大智(Dr)も「すごく新たな一面が見えたツアーだったと思います」と話し、橘柊生(DJ・Key)は「これまできちんとコンセプトが伝わったうえでライブをやるというのはあまりしてこなかったので新鮮でした」とも話していた。
全員がDISH//の強み（武器）を新たに手に入れて、バンドとしてこれからどうなっていくのか、目標を掴んだのだろうと強く感じることができたので、私は今のDISH//に「成長を遂げた」という言葉で自信を持って読者の方に紹介できる。
そんなバンドの生の熱い想いだけでなく、“朝、月面も笑っている”と最新曲“プランA”についてもじっくりと語ってもらったが、楽曲制作に関する話には、メンバーそれぞれがとてもバンド活動を楽しんでいることが伝わってきた。「バンドに憧れていたバンドが、最近ではもう『これをバンドと呼ばずしてなんと呼ぶ』と思えるようになってる」という北村の言葉──もう、これはDISH//の歴史の中でも名言のひとつに入ると思いませんか？ 私はこれほど心強い言葉を聞いてしびれました！
そして、今回もインタビューだけでなく、写真にも注目してほしいです！ “プランA”と同曲がエンディングテーマになっているTVアニメ『逃げ上手の若君』に「逃げる」というキーワードがあるので、あえて非常口の前でクールなメンバーを撮影しました！ このポイントに気づいてくれたスラッシャーはいましたか？
非常口ですら、ひとつのアクセサリーに変えてしまうメンバーの姿もしっかりと楽しみながら記事を読んでみてください！（岩田知大）
