ポルカドットスティングレイ、今年の教祖爆誕がいつもと違った理由

ポルカドットスティングレイ、今年の教祖爆誕がいつもと違った理由
雫33歳、節目の日の渾身のライブだった。
ポルカドットスティングレイが毎年フロントマン雫の誕生日に行っている「教祖爆誕」。毎回祝福に包まれたハッピーな気分で盛り上がるのだが、今年は空気が違っていた。
この2年、プロジェクトの体制変更などで活動が思う様に進まない時期があった。その抑圧で押さえ込まれていた創作意欲を2年分一気に解放させたのが、12月24日発売の5枚目のフルアルバム『逆鱗』だ。そのタイトルから判るように、今まで溜め込んでいたエネルギーをすべて爆発させたかのようなパワー全開な作品だ。音楽的にはかつてと同様、ジャンルを全方位に横断する間口の広さを感じさせるが、歌詞は性急でヒリヒリし下手に触ると火傷するような攻撃性を持っている。
スケジュール上、この日のライブがリリースから2ヶ月前という事で、初めて披露する曲がたくさんあった。その為にお客さんが戸惑わぬ様、巨大スクリーンに歌詞を投影しながらのライブだったのだが、この初見の緊張感が良かった。既発のメジャー曲で安心して盛り上がる通常のライブより、かえってそのメッセージがしっかり満員のオーディエンスに届いていた。
この日の雫の歌は鬼気迫る迫力があった。ここからポルカの逆襲が始まる。
(海津亮)
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