この新鮮だけど懐かしくもある眩しい躍動感はなんだろうと思いながら観ていた。
簡単に言うならたくさんのお客さんの声が今はそこにあるということなのだが、それだけでは説明できない、明らかにステージから鳴っている4人の音や藤原基央の歌声の中に特別な躍動感があった。
その答はライブが終わった瞬間わかった気がした。
僕らはライブの時にBUMP OF CHICKENの音楽からたくさんのものを受け取っていると同時に、その場にいることによってBUMP OF CHICKENが次に生み出す音楽の源になっている。
声を出していなくても、もちろんそれは変わらないのだが、そこに声があればその力は格段に大きくなる。
BUMP OF CHICKENというバンドの凄さは、曲を生み出してそれを表現する力もさることながら、目の前にいる人々から音楽の源となるエネルギーやメッセージを敏感に受け取る力にあると思う。
このツアーの発光しているような躍動感の正体は、きっとBUMP OF CHICKENの次の音楽を生み出すような回路がステージと客席の間に再び大きく開いた喜びが会場に溢れていたということだ。
そんな私たちとBUMP OF CHICKENにとって大切なツアーが始まったのだ!(古河晋)
BUMP OF CHICKENのアリーナツアー「be there」の始まりの躍動感について
2023.02.12 21:20