9月27日に配信リリースされたねぐせ。の新曲“タイムマシンにのって“を聴いて、とにかく安心して、あったかい気持ちになった。あの日のワンシーンを思い出したり、楽しみな未来に思いを馳せたとしても、結局は「タイムマシンなんていらないんだ」と――些細な日常のやりとりがある「今」がどれだけ愛しいかということを歌っていて、それは1stミニアルバムに収録されている"彩り"にも通ずる、彼らの楽曲の中で一貫して貫かれてきたメッセージだ。ねぐせ。と一緒に宇宙と日常、未来と過去を行き来するこの3分56秒は、聴く人を自然と笑顔にしてしまう、そんな強力なパワーを持っている。
しかし、「強力なパワー」とは言っても、無理に気分を上げようとしているわけではない。ハッピーと安心感、自然体のゆるさが同居しているのだ。身体を揺らすご機嫌なリズムもさることながら、りょたち(G・Vo)の決して張り上げない、優しく穏やかな歌声がこの安心感を作るうえで一役買っている。ベッドに寝転びながらとか、スキップしながらも歌えるような、そんな感じ。君も力を抜きなよ、と言われているような気がする。タイトルの「のって」が漢字じゃないのもすごくいいな。(竹内ほのか)
現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』10月号にねぐせ。りょたちが登場!
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