《「そんな奴分かれて良かったよな」って友達の言葉に/「でもあいつは悪くないんだよ」と/なんでかばってしまうんだろう》という男女問わず、一度は考えたり経験したりしたことがあるかもしれないリアルな失恋の歌詞が胸に刺さる“ドラマのあとで”が、TikTokを中心にSNSで大きな共感性を生み、歌ってみた動画なども多く投稿されているリアクション ザ ブッタ(以下、ブッタ)。
実は“ドラマのあとで”がリリースされたのは2017年のこと。海外で日本の懐かしい楽曲が、シティポップとして注目されていたり、TikTokで90年代、00年代の曲が急にバズったり、本当にいつでもバズるチャンスが転がっているミュージシャン界隈。その流れもあって、ようやくこの名曲にも光が差し込んだ。「ようやく」と言えるのは、ブッタが結成してから17年間作り続けた楽曲たちは、さまざまなジャンルがあるけれど、どれもポップかつキャッチーでつい口ずさみたくなるメロディや高度な演奏技術など、ブッタ節を感じられる曲ばかりでいつ火が付いてもおかしくなかったから。だからこそ、日の目を浴びることに嬉しさを感じた。
それはメンバー全員が感じていることで、インタビューで語る時の安堵した表情からも嬉しさが伝わってきた。楽曲の作詞作曲を担当する佐々木直人(Vo・B)は「『やっとこの曲が報われてきたぞ』というのは思いました。出してから5〜6年ぐらい経ってたんですけど、コメント欄とかでは『自分の恋愛もこうだったな』とか、みんなのストーリーが書いてあったりして」と楽曲の受け取られ方にも十人十色であることを楽しんでいた。
さらに、「『聴きたい時に聴く』っていう人もいれば、『朝イチに聴く』っていう人もいるし。『朝イチに聴くんだ?』って(笑)」と佐々木が話していたが、筆者は朝イチからも聴くし、夜道で歩きながらも聴いていたりしますよ(笑)。
そんな、予想もできなかったバズりがひとつのきっかけとなりメジャーデビューにして自身初のベストアルバム『REACTION THE BEST』を発売した彼らに直撃したインタビューでは、なぜベストアルバムなのか? そして、唯一収録された“ドラマのあとで”のアンサーソングとなる新曲“恋を脱ぎ捨てて”を制作した理由や目的など、収録曲の魅力を掘り下げながら、メンバーに17年間を振り返ってもらっています。
取材後にブログ用の写真を撮影しようとメンバーにカメラを向けたら、固まってピースしかしてくれなかったので、面白さを求めて最新アーティスト写真を再現してもらいました。「さすがにこのポーズを求められたのは初ですよ(笑)」と木田健太郎(G・Cho)にツッコまれたちゃいましたが、最高の写真になっていますよね?
メジャーデビューを経て、どのように上へ羽ばたいていくのか、今後も楽しみな彼らの歴史がぎゅっと収められたベストアルバムの魅力をぜひ、インタビューでたくさん知ってください!(岩田知大)
リアクション ザ ブッタが結成17年目でメジャーデビュー! 共感性が高すぎる名曲揃いのベストアルバムから彼らの魅力に迫りました
2024.06.04 18:00