クジラ夜の街「7歳」の誕生日を祝う、記念すべき初のホールワンワンがLINE CUBE SHIBUYAで行われた。
ライブハウスで観るクジラ夜の街もかっこよかったけど、ライブを観るたびにきっともっとやりたいことがたくさんあるんだろうなと思っていたから、古本屋をモチーフにしたまるで絵本の世界から飛び出してきたような大きいステージセットを目の当たりにして、「ファンタジーを創るバンド」としての真骨頂を見て嬉しくなった。7年の間に紡いできたたくさんの楽曲を一つひとつ丁寧に歌い届けていく宮崎一晴(Vo・G)はストーリテラーのようで、いつの間にか私たちは非日常の世界に引き込まれていた。
と同時に、ライブの後半ではシンプルなステージセットに変わり、4人のグルーヴや演奏力といった地力の強さが際立っていた。“時間旅行”からの怒涛の流れは一気に観客が熱気を帯びはじめ、ライブバンドとしての魅力も改めて見せつけられた。
一夜限りのライブで終わってしまうのはあまりにも惜しいので、次はツアーでまたホール会場に戻ってきてくれる日を心から楽しみにしたい。(有本早季)
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クジラ夜の街のライブがホールで輝く理由──結成7周年を祝う初のLINE CUBE SHIBUYAワンマンを観て
2024.06.22 21:10