サンボマスター、ツアーファイナル!
2010.07.18 08:37
今日は富士急とかエレカシの野音とか、ロックファンの鷲掴みするイベントがいくつも同日開催されていたわけだけれども、サンボのツアーファイナルも猛烈に熱かった。お台場のZepp Tokyo、発売即日完売の2800人。サンボのライヴはいつ観たって「イマイチだった」とか「まあまあだった」なんてことがマジに一回もないわけで、だからライヴに来るお客さんの熱気がすごいのも当たり前なんだけど、それでもこの人数がぎゅうぎゅうになって開演を待っているのを観るのはとても嬉しい。
で、ライヴはやっぱり期待していたとおりに最高で、そしてもう何度も何度も観ている曲なのに、眼の奥がつーんとして口の中が酸っぱくなるような瞬間がいくつもあった。アルバム5枚というキャリアを積んで、なおまっさらな気持ちでロックンロールの衝動を1曲1曲に込めて爆発させる。慣れもマンネリも吹っ飛ばして、サンボがそれを続けていけるのは、やっぱり常に気持ちに嘘がないからだ。なんか、汗だくでぐしゃぐしゃなライヴを観ているはずなのに、観ていると逆に自分のまっすぐでない人間性が恥ずかしくなるという、ちょっと不思議な感じすらある。
セットリストは最新アルバム『きみのためにつよくなりたい』の曲が中心で、その合間に鉄板の必殺ナンバーがちりばめられていく流れ。中でも"スローなディスコにしてくれ"とか、打ち込みの電子音が入る曲はどうするのかと思っていたら、コンちゃんがベース弾きながらサンプラーパッドをポコポコいじって難なく再現していた。そして「DJ近藤」として、映画『ソラニン』出演のネタと絡めて思いっきり煽られていた。しかし、サンボのステージで、ギター、ベース、ドラム以外の楽器が使われるの初めて見たかもしれない。あ、木内のドラは見たことあるけど。
で、全体には、新曲で取り入れたサウンドの幅広さをどうライヴで見せるのかっていうトライアルの部分と、いままでどおり盛り上がる曲でさらにどこまで行けるのかっていう気合いの部分とが、とてもいいバランスで組み合わさったライヴだったと思う。あと、つくづくサンボのお客さんはいいお客さんだと思った。シンガロング率の高さと、盛り上がりの一体感が、会場が大きくなっても全然変わらない。今年ももちろん、ロック・イン・ジャパンにもサンボは出てくれる。これはやっぱり、すごいことになるんだろうな。(松村)