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    Veni Vidi Viciousの新曲を今すぐ聴いて

    Veni Vidi Viciousの新曲を今すぐ聴いて

    ロックンロールはすべての人に、平等に光を降り注いでくれるのだ。必ず。
    そんなことを思ってちょっと泣きそうになるほど、
    Veni Vidi Viciousの新曲“Good Days”が素晴らしい。

    バンドが一度休止した後の復帰作『9 Stories』から約半年、10月5日に早くもリリースされるニューアルバム『Good Days』の表題曲。
    この曲の背景にはいろいろなことがあるのだけど、とにかく一度聴いてその心で感じてほしい。
    PVが以下のHPより見れます。↓
    http://venividivicious.jp/

    ≪good day is over≫という言葉が、キラキラしたバンドサウンドの上を何度も転がっていく。
    でも≪over≫という言葉とは裏腹に、この曲からは希望を感じる。

    先日、曲を書いている入江良介(Vo・G)にインタヴューしたのだが、
    彼に子供が生まれたという個人的な事件と
    3月11日の震災という世界的な事件が大きな原因となって、この曲が生まれたようだ。
    つまり自分の幼い子供と、震災の被災者、そして何かを失ったすべての人たちに捧げられている。
    「俺、嫌なやつだし悪いやつだから、あんまり長生きはしないんじゃないかなと思ってて。だから自分が死んだと仮定して書いた」
    と言っていたけど、ここには悲しみと喜びと不安が、それぞれの純度を失わないままに混ざり合っている。
    PVにも歌詞が映画の字幕みたいに出てくるのけど、
    ≪ユア マイ ラブ≫ 
    ≪弱気なウェディングドレス 小さなタキシードで≫
    のあたりで私はいつも参ってしまうのだ。
    エゴイスティックなのに愛に満ちていて、健気で、むしょうに切ない。
    空っぽな悪意や陶酔感や退廃が描かれた曲もVeni Vidi Viciousの魅力だけど、
    こんな普遍的で美しい曲を生みだしたことは素直に素晴らしいと思う。

    勢いあまって長くなりましたが、
    インタヴュー記事は、9/30発売の『JAPAN11月号』に掲載です!

    ちなみに写真は、ブログ用に撮らせてくださいといったら、アコギを弾き始めた入江良介の図。
    「ベイビーシャンブルズ 弾いてたって書いておいて!」と言っていました。
    この人のこういう無邪気なミュージックラバーっぷりは、もちろんアルバム全編に溢れている。
    それが眩しいピュアネスを感じるひとつの理由でもあるのだろう。(福島)
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