少し前から、東京のライヴハウス・シーンでじわじわと中毒者を生み出しているバンド、きのこ帝国。サイケなんだかマリオなんだか(あっちはキノコ王国か)、とにかく気になる名前だなあ、と思っていたが、音のほうはもっと気になる。
柔らかなギター・ノイズ、ポップなメロディ、そしてVo・G佐藤の翳りを帯びた声で歌われる、心に突き刺さるような鋭い言葉。
シューゲイザー、という言葉を使うとダウナーで閉じた音楽を想像してしまうけど、きのこ帝国の音楽には凛とした意思が宿っているから、強さがある。
ちょっと先走って、3月30日発売号のNEW COMERでピックアップします。
メンバー全員に取材をしたのだけど、それぞれ考えていることもノリもばらばらなのに、全体としてぎゅっとひとつの塊になっている感じがした。いいバンドだ。(小川)