イツエのワンマン『四色定理』、まるで映画のようだった

イツエのワンマン『四色定理』、まるで映画のようだった

RO69JACK 2011での入賞経歴もある4人組バンド、イツエ。
昨日下北沢SHELTERで行われたワンマンライヴ「イツエ Presents『四色定理』」を観に行ってきました。

イツエの魅力はたくさんあるけれど、まず伝えたいのが、ヴォーカル・瑞葵の歌声。
優しくて、どこか悲しくて、でもすごく強くてあたたかい。
聴く者の心を解きほぐして大きく包んでいくような、そういう安心感がある。

そして、繊細な筆致のバンドサウンドが瑞葵の歌に寄り添い、美しくドラマチックな物語を描き出していく。
聴き手は歌詞と音のイメージから、瞼の裏に自由にストーリーを描いていく。
イツエの音楽は、まるで一本の映画を観ているような美しさと感動がある。
彼らが歌う、人間の営みのなかで生まれる普遍的な悲しみや喜びが心を揺り動かすのだろう。

2012年末のシングル『優しい四季たち』以来、今年はタイミングの関係でリリースがなかった。
彼らとしても悔しい気持ちがあったようで、昨夜はそういう思いも含めて、「ここで全てを出し切る」という覚悟に満ち溢れた、素晴らしいものだった。
新曲もかなりの数が披露されたが、ノリのいいビートの強いものやハードなものがあったり、明らかに新しいイツエの世界が広がっていた。

写真は会場で配布されたフリーペーパーと、ライヴで披露された新曲が入った3rdデモCD『すべての朝へ』。
来年はぜひリリースを期待したい!
彼らの音楽はもっと広がっていくだろうし、広がっていくべきだと思う。

まだイツエを知らないという方は、下の“海へ還る”を聴いてみてください。
すごく深い。いつ聴いても心の奥が締めつけられます。

(小新井)
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