ヒトリエ、リキッドワンマンを観て思ったこんなこと

ヒトリエ、リキッドワンマンを観て思ったこんなこと

wowakaの頭脳、wowakaの世界観、wowakaの衝動、そしてwowakaが求める肉体性。
これまでヒトリエはそれらを精度高く作り上げるための装置という意味を持っていた。
それは、かつて、という話でもなくて、今年初頭にメジャーデビューを果たしたときもまだそうだった。
インタヴューをしても、他ならぬ彼ら自身がそういう認識をしているようだった。
しかし、いまのヒトリエは違う。
メンバーそれぞれがプレイヤーとしてのパーソナリティを確立し、何の形容も必要としない、あえて言うなら、ただの、死ぬほどカッコいいロックバンドになった。
そして、だからこそwowakaの世界観が燦然と輝き出す。
ヒトリエは、wowakaが生かすバンドではなく、バンドがwowakaを生かすバンドになったのである。
アンコールを求めるフロアから、ひとりひとりの名前が次々と呼ばれていく光景を観て、こんな順番で物語を作っていくロックバンドもいるんだなと、本当に感動してしまった。

彼らの曲はこれからよりロックの本質に近づいていく。
その確信がある。

しかし、本当にタフなバンドになったなあ。
素晴らしいライヴだった。
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