空想委員会との、燃える取材について

空想委員会との、燃える取材について
空想委員会の今回のシングルを聴いて、これは燃えるじゃないか、と思った。
「君よ、不幸せであれ」というパンチラインがとてもショッキングで、そんなこと言うと委員長・三浦のツイッターが炎上しちゃうぞ――ということではなくて、インタヴューの題材として、お互いに燃える素晴らしい対話ができそうだ、と思った。

”純愛、故に性悪説”は、「男ひとり」の悲喜がもろに歌われた、とてもパーソナルな楽曲だ。
となると、「空想委員会」というバンドのあり方や戦略や面白さについて、3人とともにある意味客観的に語り合う、というより、3人がそれぞれに抱く、ひとりの男としての心境に踏み込んでいくことができる。
なんだか大上段な言い方だが、そういうとき僕は腕まくりをして、さらに右肩をぐるぐる回しながら白線を飛び越えマウンドに駆け上がっていくような、まるで往年のシコースキーのような気分で取材現場に向かうことになる。

みんなで楽しめるように、誰でも入ってこられるように。
空想委員会の素晴らしいところはその健全な考え方にある。
プラグマティックで、かつポジティヴな打ち出しはとてもスマートだと思ったし、実際、人気が出て当然だと、後付けながらずっと思っていた。

そしてメジャーデビューののちリリースすることになったシングルが今回の『純愛、故に性悪説』だ。

最初は、普通にやればいいじゃん。と思った。
今までどおり、楽しくわいわいできる、「いやいや暗いよそれ!」とか突っ込んでみんなで笑える空想委員会をやればいいじゃないか。と思った。
しかしここで、三浦はもろに「自分」を出した。
インタヴューでは、「今だからこそ、どうしてもさらけ出したかった」と語ってくれた。

その話を聞いて、偉い、と思った。
この開き直りはとても知的な結論だなあと思ったし、ロックバンドの考え方だ、と思った。

なので、今回のページはとても偉そうで申し訳ないと思いながら、「偉いぞ!」と書き出すことから始めたかった。

本当にいいシングルだ。
インタヴューもぜひ読んでほしい。
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