Perfumeは常にファンと自分たちとの間に、誰もが共有できる濃密な物語を紡いできたアーティストだが、
であればあるだけ、ひとつのライブを通して「まだ誰も知らないPerfume」を提案してきたアーティストでもある。
だから、3人のライブにはいつも親しみやすさと同じだけの新しさや、初々しい出会いの瞬間が生まれるわけだが、今回のツアー、
特にこのドームエディションは、共有される「物語」のその先に行くんだ、3人で全員を連れて行くんだ、というテーマを感じさせるものだった。
今日、名古屋で僕はそんな明確なテーマ性を感じた。
このツアーにあるメッセージを僕なりの言葉で言わせてもらうなら、それは「Perfumeとは何か?」という自問だったように思う。
Perfumeはなぜ続いて行くのか?
Perfumeはなぜ未来を目指すのか?
Perfumeはなぜ誰ひとり置いていかないのか?
Perfumeはなぜ前衛性と普遍性を等しく獲得しなければならないのか?
そして、
Perfumeはなぜ誰よりもポップな存在でいられるのか?などなど。
これらの問いはすべて密接に繋がっているが、このツアーにあったものは3人からの愛情表現以上に、
Perfumeとは何か、その答えを一緒に見つけてくれませんか?という問いかけだったように感じる。
そのうえで強引に結論めいたことを言うなら、このツアーは、来るべきPerfumeの「これから」を描くための、
とても大切でとても愛すべき試みだったんだと思う。
そして、その新たな一歩を、これだけ鮮やかに、あくまで完成度高いエンターテインメントとして表現できるのが3人の素晴らしさであり、チームPerfume
の凄さだ。
映像、レーザー光線、照明、舞台装置、衣装、そういったPerfume的なる武器は今夜も絶好調に磨き上げられていた。
Perfumeの半端ないエンタメパワー、そして果敢なチャレンジのパワーに酔いしれた最高の夜になった。
名古屋まで来てよかった。
Perfumeの名古屋ドーム、2日目。3人の今とこれからを思う
2016.11.04 21:55