ゆずの「BIG YELL」ツアー追加公演、横浜アリーナ最終日。今あらためて思うこと

ゆずの「BIG YELL」ツアー追加公演、横浜アリーナ最終日。今あらためて思うこと
ツアー本編に続き、追加公演も観にきた。
とても観たかった。

誰が見ても絶対に楽しむことができるこの世界は、真心や良心だけで生まれたものではない。
ゆずのポップソングを理解するのに特殊なハードルはないとしても、それはイージーなポップだということとイコールでは決してない。
ゆずは、ポップソングとしての精度を、そして多くの期待に応え続けるための強度を磨き続けることで、誰もが歌えて笑えて楽しめる音楽にたどり着いたのだと思う。
ふたりはデビューした21年前からずっとゆずだったが、ゆずとは何か? つまり人に求められるものとは何か?を追求し続けて21年間を過ごしてきたのだろう。
その結果が、この、誰もが自由に求め、同じだけ求められる開けた世界なのだ。

ゆずファンの中にはもちろん、国民それぞれの中にそれぞれのゆずがいるのだと思う。
僕の目に見えているゆずはどこか傷だらけで、その傷を何度も輝きに変えてきた、タフでストロングなポップミュージシャンとしてのゆずだ。

本公演も素晴らしかったが、そこからまたさらにギアを上げ、花火を打ち上げるように眩しいポップソングを歌い、ハーモニーを重ねていくふたりは、今、どの時代よりもまっすぐにポップの理想に向き合っている。
その場所に立ち続けることはとても大変で、孤独で、だがだからこそ、すべてのオーディエンスを等しく愛することができるのだと思う。
そして、そんなゆずをして、21年目の今、ゆずとはビッグエールなんだ、ビッグエールなゆずを背負っていくのだと、新たに決意させたオーディエンスもすごい。
この関係性を見るたびに、ポップミュージックはここまでこれるのだなと深く感動する。

ゆずは1日にしてならず。
そんなことを思う、心底素晴らしいライブだった。

次のJAPANで、今夜のレポートとして長い原稿を書きます。
よろしくお願いします。
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