どこにでもいるJAY-Z

どこにでもいるJAY-Z

今朝、情報番組を眺めてたら、ヤンキースのNYでの優勝パレードの様子が放送されていた。
松井、よかったなあと観ていたら、選手の乗ったパレード・カーのほぼ先頭、
A-RODのほとんど隣くらいの「中心選手枠」に、JAY-Zがいてシラッと手を振っていた。
もちろん、その情報番組のMCはスルーしていた。

NY特派員の中村さんからメールも来ていて、JAY-Zはこの式典の最後に、
なんとパフォーマンスまでしたらしい。
ワールド・シリーズではヤンキー・スタジアムでアリシア・キーズとオープニング・パフォーマンスをしたJAY-Zだから……いいのか?

そういえば、ついン時間前には、ベルリンのブランデンブルグ門の前で、
ベルリンの壁崩壊20周年を記念したパフォーマンスをしてたんじゃなかったか?
しかも、U2と。
それも「SUNDAY BLOODY SUNDAY」を。
その映像がちなみにこれ。

http://pitchfork.com/news/37041-watch-u2-and-jay-z-perform-together/

こういう舞台なのであれこれ言いたくないけど、
ぐだぐだだ。
とりわけ超ロックなこの曲だと、さすがのJAY-Zも、ボノのオペラ・ボーカルに、
「イエ」とか「オライ」とか、
わんこ蕎麦ばりな合いの手を入れるのがせいぜい。
これだけ強力なパフォーマーが揃ったのだから、鉄板ですんごいことになる……わけではないということだ。
すんごい面白かったけど。

それにしても、JAY-Zはなぜこのような場所にひんぱんに出るようになったのだろう。
こんな動きをするラッパーは、ちょっと記憶にない。
つまり、「ロックな光景」あるところに、まるで中毒みたいに顔を出すのが、今のJAY-Zなのだ。
ほとんどボノだ。

ラップというと、そもそもがフラストレーションと他者批判と自己エゴ肥大の表現である。
だからそれは、大群衆を集めたとしても、そのオーディエンスのヴァイブは独特のものだろう。
一方、ロックは違う。発端はほとんど似たようなものだとしても、結果、その光景はもっとポジティヴで肯定的なものだ。

その、これまでの自分のフィールドとは違った光景を、
JAY-Zはおそらく昨年のグラストンベリーで体験したのだと思う。
そして、そのヴァイブの中毒になったのではないか。
たしかに、フェスなんかで広大なスペースがたくさんの人で埋め尽くされているのを観ているだけで、すごく感動させられる。
フェスなんて、ほとんどそれを観に行っていると言っても言いすぎじゃない。
それは、単に人が集まっている、ということではないのだ。
渋谷のハチ公前交差点の群衆からは感じない何かが、あのロックのオーディエンスからは発せられている。

なにか、JAY-Zの表現そのものにも、そのヴァイブは影響を及ぼしていきそうな気がする。
となると、そこにはこれまでになかったものが……そう考えるだけでちょっと興奮する。
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