レッチリのフリーが絶賛するサックス奏者、テイラーも大好きカナダSSW女子、来日間近Julia Holter+新人など色々

NYでCMJ MUSIC MARATHON 2015 (10月13-17日)が開催された。残念ながら締め切りがたくさんあってほとんど見れなかったのだけど。そんな中見たバンドをいくつか+最近話題の新人などご紹介。

1) Kamasi Washington
CMJでとうとう見た今年話題のサックス奏者Kamasi Washington(明日10月30日より来日)。サックス奏者が話題になること自体珍しい。レッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーも「Kamashi Washingtonの新作要チェックだぜ」など、何度もツイートしていた。
最近レッチリが行ったチャリティにも招待されて演奏している。
http://www.stereogum.com/1838152/watch-red-hot-chili-peppers-kamasi-washington-john-legend-perform-at-300-seat-benefit-gala-in-la/video/

フリーが絶賛する他、スヌープ・ドッグのツアーにも参加し、最近のカッティングエッジなアーティスト、フライング・ロータス、ケンドリック・ラマーなども魅了。彼らの最新アルバムにも参加している。Kamasi Washingtonの最新作『The Epic』は、ピッチフォークの「ベスト・ニュー・ミュージック」にも選出されていて、ローリング・ストーン誌は「21世紀ジャズの最高傑作」とまで書いていた。そのアルバムはなんと3時間! メンバーは10人、オーケストラ32人、コーラス20人などを起用してアルバムを制作。
レッチリのフリーが絶賛するサックス奏者、テイラーも大好きカナダSSW女子、来日間近Julia Holter+新人など色々
ジャケ写では宇宙を背負っているが、あくまでコルトレーンなどを継承する伝統的なサウンドと、ヒップホップ、ファンク、ゴスペルなどの要素を宇宙規模の巨大な世界に拡大させることを象徴していて、その壮大に広げていく点が評価されている。ライヴでは、エレクトリック・ベースを弾きながら歌も歌うツアー・メンバーのひとりThundercatとの掛け合いも圧巻だったし、父親との共演も素晴らしかった。

レーベルのサイトで視聴可。

2) Alessia Cara
テイラー・スウィフトがちょっと前に「絶対に人生を最高にしてくれる曲リスト」をツイート。その中にも入っていたのが彼女。

現在19才でカナダ出身のSSWだが、デフジャムがすでに契約していて、この間Jay Zが主催したTidalの超豪華メンツのイベントにも出演した。という抜擢具合からも、最近注目されている新人だということがわかってもらえるのでは。残念ながらまだライヴは見たことないのだけど、これが発表されたばかりの新曲“Wild Things”。

こちら人気のビデオ“Here”。

3) 来日間近のJulia Holter
カリフォルニア出身の彼女。5枚目の最新作『Have You In My Wildness』の評判がすこぶる良い。
レッチリのフリーが絶賛するサックス奏者、テイラーも大好きカナダSSW女子、来日間近Julia Holter+新人など色々
ラフトレード(キャパ250人)で行われたライヴを見て来た。バンド・メンバーは、ドラム、ヴァイオリン、サックスに、ウッドベース。ジャズ、クラシック、エレクトロの要素を使いながら、実験的でアヴァンギャルドなサウンドを目指しているが、それでいてどこかポップ。下手すると自己満足的なサウンドになり得るが、それを避けるように、途中でジョークを飛ばしまくっていた。1曲目でいきなり、「この曲もう何回も弾いているのに、キー忘れた」とメンバーに確認したりしていた(笑)。

最新作からのビデオ“Feel You”

前作を発売した頃(2年前)のライヴ・パフォーマンス20分間。今と雰囲気が随分違う。

その他、すんごい長くなってしまったので、CMJで見たアーティストを簡単にご紹介。

4) Ezra Furman
すんごいポップなサウンドを鳴らしているんだけど、見るからに何か圧倒的に壊れていて、そこが心に刺さる。人間的に好きならずにいられない。ステージでは女装して歌っている。曲があと一押し強くなってくれたらもっと売れるはず。
“Restless Year”

5) John Grant
元々アメリカ出身なんだけど、どう考えてもイギリスの方が評価が高い。彼氏にHIVポジティヴをうつされたことを打ち明けたアルバムが話題になった、という前提で歌詞を聴いているとやりきれなくなる。ただ、その歌詞も、パフォーマンスも、お涙頂戴とはほど遠い、それ以上の何かにしてしまうのがスゴい。最新作も評判が良い。
Everything but the girlのTracey Thornが参加した曲“Disappointing feat. Tracey Thorn”がこちら

6) Thunderbitch
キャパオーヴァーで入れてもらえなかった。アラバマ・シェイクスのブリタニーのプロジェクト。友達が撮った写真がスゴかった。コスプレなのか!
https://instagram.com/p/86tKkCgtbM/?taken-by=sachynmital
中村明美の「ニューヨーク通信」の最新記事
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする