ウェス・アンダーソン監督、待望の最新作『犬ヶ島』が現在行われているベルリン映画祭で公開された。その記者会見で、宮崎駿映画がいかにこの作品に影響を及ぼしたのか語っている。「The Playlist」がレポートしている。
「僕が日本のアニメに本当に興味を持ったのは『ファンスティック Mr. Fox』の前だった。それまではすごいアニメ好きというわけではなかったんだ。それで、この作品に最も影響を与えた監督は二人いて、黒澤と宮崎なんだ」
「宮崎映画の素晴らしさの一つは、そのディテールへのこだわりと沈黙にあるように思う。宮崎の映画には自然が描かれていて、平穏な瞬間があり、そしてアメリカのアニメ映画では普通観ることにない独自のリズムというものがある。それにものすごくインスパイアされたんだ。だから作曲家のAlexandre Desplatとスコアを作っている時に、音を抑えないといけないと思った瞬間がいくつもあった。映画が静粛を必要としていたんだ。それは、間違いなく宮崎映画からの影響なんだ」
じーん。
また、この映画が日本を舞台することになった経緯についても語っている。
「ジェイソン・シュワルツマンとロマン・コッポラと僕は、当初ゴミ捨て場に捨てられた犬達を主人公に映画を作りたいと思っていた。だけど同時に日本を舞台にした映画を作りたいとも思っていたんだ。日本に関すること、日本映画への愛を示すような映画を作りたいとね。とりわけ、黒澤への愛を。この物語の舞台は、どこにすることもできたけど、でも、日本の架空の場所を舞台にした映画にしよう!ということになった」
そしてこの映画が完成した。
最新の予告編が最高だ!
アメリカでは3月公開。日本は5月予定。声の出演者には、アンダーソン映画に常連のビル・マーレイ他、野田洋次郎、渡辺謙、オノ・ヨーコ、野村訓市、夏木マリ、村上虹郎なども起用されている。