〈オスカー直前!〉去年の作品賞受賞者バリー・ジェンキンスが、オスカー史上最悪の失態に「オスカーが本当に自分のものなのかよく分からない」と語る(涙)。

〈オスカー直前!〉去年の作品賞受賞者バリー・ジェンキンスが、オスカー史上最悪の失態に「オスカーが本当に自分のものなのかよく分からない」と語る(涙)。

私たちの方も、今思い出しても心が痛い去年のオスカーの大失態。受賞作が書かれた封筒を渡すためにいる会計会社の社員が、間違えて封筒を渡し、『ラ・ラ・ランド』と間違って発表されてしまったのだ。

もちろんその後に訂正されたが、去年は獲りまくっていた『ラ・ラ・ランド』なので、あの時『ラ・ラ・ランド』の名前が呼ばれずにそのまま『ムーンライト』と発表されていたら、大どんでん返しであり、大大大喝采だったはずだ。

最も評価が高い作品だったが、アート系の作品だったため、まさか作品賞を獲ると予想していた人たちはいなかった。その奇跡的な歓喜の瞬間を台無しにされてしまったわけだ。

監督のバリー・ジェンキンスは、その時のことについて「いまだにうなされる」と、『ハリウッド・レポーター』誌に語っている。
https://www.hollywoodreporter.com/features/race-barriers~
「オスカーの後のバニティ・フェアのパーティでは、こんなに自分が悲しみで打ちひしがれたこともない、というくらいだった。授賞式を見た人なら分かると思うけど、ポンポンを持って駆け回るようなものではなかったから」

そしてその失態が、その後の1年間彼にとって暗い影となり続けたと言う。

「何かが自分の中で変わってしまった。あそこで起きたことのおかげで、これ(オスカー)が何なのかよく分からないんだ。これが本当に自分のものなのか、または誰のものなのかよく分からないんだ。そのおかげで、2017年は本当に長く感じた」

「何が起きたのかを振りかってみると、最終的には、すべてはうまく収まったわけだけど、でも、どのように発表されたのかということのせいで、全く喜べなかった。そして、あの瞬間を喜ぶ機会はもう二度と巡ってこない。なぜなら、もしもう一度オスカーをもらうことがあっても、それはもう同じではないから。『ムーンライト』というのは、僕にとってそれほど特別な作品だったから」

(涙)しかない。

もう二度と間違えないで欲しい。

JAY-Zも、正に“ムーンライト”という曲の中で、「俺たちは、『ラ・ラ・ランド』で行き止まり/いくら勝っても、負けるんだ」とラップしていた。


今年のオスカーはそれを自虐的ギャグにしてCMを作っていた。

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