アーケイド・ファイアがNYでキャパ600人x4日連続サプライズライブ。最終日にはデイヴィッド・バーンと共演で”Give Peace A Chance”演奏。そのままステージから街に繰り出し地下鉄まで! ウクライナのチャリティを決行。

アーケイド・ファイアがNYでキャパ600人x4日連続サプライズライブ。最終日にはデイヴィッド・バーンと共演で”Give Peace A Chance”演奏。そのままステージから街に繰り出し地下鉄まで!  ウクライナのチャリティを決行。 -  pic by SACHYN MITAL pic by SACHYN MITAL

5年ぶりの新作を発売すると発表したばかりのアーケイド・ファイア
https://rockinon.com/blog/nakamura/201880

彼らしい感涙の新曲”The Lightning I, II”も発表。

その後、ニューオーリンズでウクライナのチャリティライブを行ったが、NYでもなんとサプライズで3月18日から21日まで、4日間も連続のライブを行った。しかもキャパはたった600人!

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彼らは10人もステージに上がるのでライブ会場が壊れるじゃないかという勢いだったが、実際、バンドは最後にはステージからNYのストリートに繰り出し、地下鉄にまで行って演奏を続けた。彼が拠点とするニューオーリンズのセカンド・ライン・スタイルで、世界中に大声で彼らが帰ってきたことを告げたのだ。その模様は、ライブストリームもされたが、今ならバンドのInstagramストーリーに少しポストされている。

https://www.instagram.com/p/CbWNgt8Fb1n/
https://www.instagram.com/p/CbXu2rDOMRw/
https://www.instagram.com/p/Cbf53ksty5y/

または彼らがいくつかリツイートしている。

私も、初日と最終日に行ったのだけど、なんと最終日には、彼らをデビュー当時から応援していたデイヴィッド・バーンと共演! バーンは、今もブロードウェイで『アメリカン・ユートピア』に出演中だが、幸い最終日は月曜日だったため、休演でライブに来られたのだ。

この日のライブは、ウクライナのチャリティであったため最高の締め括りとして、デイヴィッド・バーンとは、”Give Peace A Chance”を共演。ウィン・バトラーは、フロアからバーンの演奏を見る形で共演した。

ファン撮影の映像。
https://www.instagram.com/p/CbZaBi-jFQN/

ここで笑ったのが、「everyone’s talking ‘bout」のところで、ウィン・バトラーが「カニエ、カニエ、カニエ」と歌っていたこと。

ライブのチケット代は、好きなだけ払えば良くて、全額ウクライナのために寄付されたが、ウィンは、私が観た両日とも”The Suburbs”を演奏する前に、「ウクライナのために寄付してくれてありがとう」と語った。「誰も望んでいない、しかもロシアの僕らのファンだって望んでいない戦争が始まってしまって、世の中本当に最悪だ。ファーーーーック!」と怒りをあらわにしていた。

今回の作品は、まさか戦争が始まると思って作られていないが、ウィンがライブで何度も言っていたけど、「世界なんてどんなに頑張っても良くなっていかない」と言う認識のもとに作られたものだ。しかし、「だからこそ、僕らはここで全力で頑張らないといけない」というのがアルバムのテーマだ。「みんなで力を合わせれば、乗り越えられるはずだと信じている」とも語っていた。

さらに、「負ける可能性があっても、絶対に希望を捨ててはいけない」。その全てが今回のライブで150%の力で体現されていた。結果、一生に一度というような感動のライブとなった。正直言って終わってからもう2日経つが、コロナ後こんなに大声で歌いながら飛び跳ねたのも久しぶりで、まだ筋肉痛だし、その興奮から冷めやらない。

アルバムのテーマでもある、”I”(孤独)から、”WE”(人との結びつきを再び喜ぶ)をここで体現するかのように、ウィンは両日とも何度もステージから降りてきてファンと一緒に飛びまくり、もみくちゃになって踊りまくっていた。

セットリストは、全キャリアを総括する最強のもので、新曲の”The Lightening I, II"のみならず、アルバムの幕開けの”Age of Anxiety”と2曲目の”Age of Anxiety II (Rabbit Hole )”も演奏された。”(Rabbit Hole)”を演奏する際は、デヴィッド・ボウイとの思い出が語られた。「僕が初めてバワリー・ボールルーム(この日の会場)で演奏した時、デヴィッドはそこに立っていたんだ」と。そして「今日も絶対彼はここにいると思う」と。

さらに最終日は、まだどこでも演奏されていない”Unconditional I”が披露された。その前にこれは世の中の人たちにまだ知られたくないから、録画しないで、とお願いしていた。現時点では、どこにも出ていないので、みんなお願いを聞いたということだろう。キッズに向けて訴えかける感動的なアコギの曲だった。

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期せずして、ニューヨークでは少なくとも屋内でのマスク着用の義務化も解除され、ライブが戻ってきたという完璧なタイミングでのアーケイド・ファイアの始動。ここで、戦争が始まってしまうとは誰も思っていなかったが、何があっても絶対に諦めない姿勢で戻ってきたと思う。

「最悪の世界」のど真ん中に立ち、新作を提げて逆風に立ち向かって戦い続ける。そのための団結をここでもたらそうとしている。そう確信したライブだった。
https://www.instagram.com/p/Cbch_g7uedI/

ちなみにチケットは最初の2日はライブ会場で突然告知され配布された。人が予想して集まってきてしまうため、3日と4日目は突然場所が発表され、そこに走って取りに行くものだった。どの場所も10分後くらいには完売。絶対無理だと思っていたら、幸私は最終日に配布された場所のひとつのすぐ近くに住んでいて、死にそうに走って行ってもらえた(笑)。

3月18日セットリスト
1 Age of Anxiety I
2 Ready to Start
3 The Suburbs
4 Neighborhood #1
5 Generation A
6 Sprawl II
7 Everything Now
8 Haiti
9 Afterlife
10 Reflektor
11 Age of Anxiety II (Rabbit Hole)
12 Creature Comfort
13 Keep the Car Running
Encore
14 The Lightning I
15 The Lightning II
16 Rebellion
17 Wake Up

3月21日セットリスト
1 The Lightning I
2 The Lightning II
3 Neighborhood #3
4 Age of Anxiety I
5 Ready to Start
6 The Suburbs
7 Afterlife
8 Reflektor
9 Age of Anxiety II (Rabbit Hole)
10 Neighborhood #1
11 Generation A
12 Sprawl II
13 Haiti
14 Rebellion
15 Everything Now
Encore
16 マイク・マイヤーズが登場し、ウクライナに向けてのスピーチ(ウクライナの人たちが頑張っているように僕らも頑張らないといけない。絶対に諦めてはいけない。民主主義を一度手放すとそこで終わりだから。この数年僕らはコロナで家に閉じこもり寝ていたようなものだから、”WAKE UP”する時がきた)という完璧な次の曲への紹介になっていたのがさすが一流。
17 Wake Up
18 Unconditional I (新曲初ライブ)
19 Give Peace A Chance デイヴィッド・バーンと



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アーケイド・ファイアがNYでキャパ600人x4日連続サプライズライブ。最終日にはデイヴィッド・バーンと共演で”Give Peace A Chance”演奏。そのままステージから街に繰り出し地下鉄まで!  ウクライナのチャリティを決行。

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