スフィアン・スティーヴンスのXマスライブ初日を観た! 映像も発見
2012.11.26 12:30
素晴らしいXマスアルバムを発売したスフィアン・スティーヴンスがXマスコンサートツアーを開始しました。
NYでも12月21、22日に行われるのですが、絶対にチケットが買えないような気がする……と思い、観逃したら泣くので、とりあえず買えたフィラデルフィアで初日を11月23日に観て来ました〜!これが本当に素晴らしかったのです。すでに映像もアップされてますので、ちょっと観てみてください。
http://consequenceofsound.net/2012/11/watch-sufjan-stevens-christmas-sing-a-long-seasonal-affective-disorder-yuletide-pageant-on-ice/
アメリカは、サンクスギビングホリデーだったということもあり、まず観客のムードが最高。みんなサンタクロースの帽子をかぶっていたり、かと思えば、ユニコーンの角を付けている人達まで。さっそく気分が盛り上がります。しかも、教会に行くと配られる今日歌う賛美歌、みたいな冊子があるのですが、それもしっかり配られて、中に歌詞が書かれていて、「一緒に歌いましょう」との断り書きが(笑)!
ライヴの構成は、スフィアンのXマスアルバムの中からオリジナル曲を歌い、その間で、回転板を回して曲を決め、みんなで一緒に歌を歌うコーナーがあるという、半分観客参加型の内容。
スフィアンは始まって早々「今日が初日なのばればれだよね。あまりにも準備不足だ」とか、「まだ1時間しか経ってないのに、僕にとっては、人生最高に長かった1時間だ(笑)」「最悪のXマスコンサートかも(笑)」などと、音が出なかったり、演奏を失敗したりしたことについて、謝っていたりしたのですが、それが本当にぐだぐだだったのかと言えば、まったくそんなことなくて、その失敗も全体の中で完璧な役割を果たしているとすら言えるような、何もかもが特別に感じられるようなライブでした。
それは、例えば映像の1本目を観てもらうと少し分かると思いますが、まず和やかでも最初から技巧的にレベルが高いのと、1曲目にみんなでXマスソングを歌った後に、彼がオリジナルの曲をやると、もう一瞬にして空気が引き締まるからです。
スフィアンがXマスアルバムを発売するのは、これが初めてではないですが、このライブで言っていたのは、「僕がこうやってXマスアルバムを作り続けているのは、このXマスソングのミステリーが解決できていないからなんだ」と言うこと。つまり、Xマスソングにあるシンプルでありながら普遍的であること。さらに、神聖でありながら、喜びに溢れているXマスソングの魅力について言っているのだと思います。どれで、これらをスフィアンが解釈すると、それに増してエモーショナルなものへと発展してしまうところが人の琴線に触れる理由だと思います。
さらに、最新のXマスソングアルバム『Silver & Gold』を聴いていただければ分かりますが、全体としてあまりの情報量で目が回る、というようには響かないのですが、しかしそこで使われている楽器や、プログラミングは多数で、それが人を混乱させないのは、その音色もアレンジも、あるべき場所にあり、完璧に使われているからだと思います。とりあえず、オートチューンだとか、トランペットだ、ストリングスだ、ということでは全然ないのです。バンドは、計8名でしたが、それぞれの演奏力も非常に高い。
この日は、全体として祝祭ムード満載で、笑いもあり、泣きたいくらいエモーショナルな瞬間あり、メランコリーでもありの正に年末にふさわしい贅沢な2時間のライブとなりました。スフィアンが、後で「僕はボロボロだったけど、観客が素晴らしかったから助けてもらえた」とtumblrに謙虚なコメントをしていたけど、史上最高のXマスコンサートに思えました。なので、フィラデルフィアまで行った甲斐あったけど、もう1回NYで絶対絶対観たい!サンタさんXマスプレゼント他に何もいらないので、チケット取れますように!!!!
http://sufjan.com/
下のセットリストに加えて、その間に、シンガロングタイムがあり、”Jingle Bells”から”Joy To The World”、”Santa Claus is Coming to Town”、”We Wish You A Merry Christmas”などが歌われました。
というわけで、『Silver & Gold』まだ聴いてない方は是非!
http://www.amazon.co.jp/Silver-Gold-Sufjan-Stevens/dp/B009KXRW5O/ref=sr_1_1?s=music&ie=UTF8&qid=1353886790&sr=1-1
1. Lumberjack Christmas/ No One Can Save You From Christmases Past
2. I Am Santa's Helper
3. Christmas Woman
4. Ding-A-Ling-A-Ring-A-Ling
5. Sister Winter
6. Christmas in the Room
7. Mr. Frosty Man
8. Christmas Unicorn
Encore
9. For the Windows in Paradise, For the Fatherless in Ypsilanti
10. Chicago