東京カランコロン『UTUTU』、1月14日リリース!
発売日まで1日1曲ずつ、全曲をレビューしていきます。
あと3日!
11. かいじゅうになって
アルバムもいよいよ終盤。“このかいじゅうになって”と“終点から始発へ”の2曲はアルバムを総括して終わらせるクローザーとしてすばらしい出来なのだが、そのうち「せんせいサイド」のひとつの着地点といえるのがこの曲だ。うたのおねえさんのようなせんせいのヴォーカル、ファニーな曲の世界観がとても印象的だけど、その実結構強いメッセージソングじゃないかこれ、と聴いていると思う。
歌詞を思いっきり要約してしまうと、「何が起きようが大丈夫、自分らしくやりたいようにやっていくよ」ということを堂々と歌っているのがこの曲、だと思う。《わがままも弱音もクリームにして》食べてしまう「かいじゅう」になるぞ、なりたい、なってしまえ、そういう強い気持ちの歌だ。「みんなのうた」的な楽しさ(子どものコーラスも入っている)と、表現者としての芯の強さとをどっちも描き切っている。
現在発売中のJAPANのインタヴューでも語られているとおり、この『UTUTU』が傑作になったのは、まず中心人物であるいちろーの「調子がよかった」というのが大きいわけだが、僕はもうひとつ、せんせいが思いっきり自由にやり切っているというのも重要だと思っている。いちろーはいちろーでタガを外して歌いたいことを歌いたいように歌い、一方でせんせいもカランコロンの枠にとらわれずに好きなように自分の世界を描いている。それが天秤の両端にしっかり立っているから、このアルバムは絶妙なバランスで成立している(その真ん中にあるのが“ヒールに願いを”だ)。“かいじゅうになって”はその天秤の一端を担う大事な曲だ。
ちなみに、上のCM動画でメンバーのおっさんたちがシュークリーム食べているのはこの曲があるからですね。今気づいたわ。
明日は12曲目”終点から始発”について書きます。