今年メジャーデビューを果たすなり2枚の作品をリリース。ツアー前に、バンド結成メンバーだった大屋真太郎(G)が帰還する形で正式加入し、4ピースとして生まれ変わったテレン。
その青く痛ましい、だからこそ真っ直ぐなロックは、クリエイティヴィティの爆発的な迸りを敏感に感じ取った(特に若い世代の)リスナーから、強い支持を集めている。そのことがひしひしと伝わるライヴ。今後さらに影響力を増してゆくだろう。
地元・長崎での追加公演を控えているので詳しくは書かないが、一曲目の演奏を切り出して「ただいま」と告げた次の瞬間の、触れる者を圧倒するような松本の男気シャウト。それだけで掴みは完璧だった。荒削りなところもひっくるめて、より確かな感情表現に到達しようとする果敢な姿勢に何度もグッとさせられる。
痛みをきっちりと伝えきる歌は、とても優しい歌なのだと、テレンに触れるたびに思う。流れゆく時間の取り返しのつかなさと、記憶の中で出会うものを歌い込んだ新曲も素晴らしかった。後日アップの予定で、ライヴレポート書きます。(小池宏和)