back number、ポップの狂気と奇跡そのもののライブについて

back number、ポップの狂気と奇跡そのもののライブについて

彼らにとって史上最大キャパのワンマンとなる、さいたまスーパーアリーナ2日目を観た。

インディーズ時代から僕はback numberのライブを観てきて、インタビューもしてきて、彼らがどれだけ「いい曲」を書くこと、そしてその「いい曲」を高解像度の表現で聴き手に伝えることにすべてを捧げて活動をしてきたか、わかっているつもりだ。
だからこそベストアルバム『アンコール』をリリースしての今回のツアー「All Our Yesterdays Tour 2017」は、これまで自分たちが紡いできた「いい曲」が多くの人に届いている喜びと共に、その曲を受け取ってくれたたくさんの人の期待にどこまで誠実に応えられるかの困難さにも3人が正面から向き合っているツアーなのだと思う。
昨日のさいたまスーパーアリーナ初日で声が死んでしまい、ライブ前は「正直、歌えない」と思っていたという清水依与吏。
楽曲の持つポテンシャルを最大限に発揮しようと試行錯誤を繰り返して、今回のツアーで喉を酷使し続けてきた結果なのだと思う。
しかし今日のライブの依与吏の歌は、素晴らしかった。
サポートも含むメンバーと会場いっぱいのお客さんに支えられながらも、それぞれの楽曲が伝えるべきものを見事に伝えきっていたのだ。
その曲が生まれるために流れたすべての血と汗と涙が、限界の状態にあるはずの依与吏の喉を震わせて、その楽曲の魂の部分を音源では聴き取れなかったところまで、さいたまスーパーアリーナの巨大な空間に解き放っているようだった。

back numberというバンドが突出して持っているものは、この「いい曲」を作り伝えることへの狂気にも似たエネルギーと、それを奇跡に変えてしまうバンドとしての結束力だ。
そのことを改めて証明した一夜だった。(古河晋)

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