「僕自身が何かを成し遂げたというよりも、自分の魂が肉体を離れて、上から自分を操ってたんじゃないかと思うくらいの経験で……頭の中にある理想のバンド像みたいなものを思い描いて、このバンドならこういう曲を書くだろう、という視点に近い形で曲を書いていたと思うんだよね」
70年代末のポスト・パンク・シーンに登場し、活動したのは僅か3年足らず。その後、散発的に再結成を果たすも、5年前に永遠の封印が宣言されたヤング・マーブル・ジャイアンツ。
しかし、彼らの静かで、密やかだが超然と佇むミニマル・ポップは、この40年以上にわたり、カート・コバーンからThe xxまで――ジャンルや世代を超えてインスピレーションを刺激する参照点であり続けている。
この度、YMGが残した唯一のスタジオ・アルバム『コロッサル・ユース』の40周年記念盤が国内リイシューされる。「このまま完璧な状態でそっとしておいてあげようという気持ちなんだ」――作った当人さえも魅了してやまない、まさに“Less Is More(少ない方が豊かである)”を体現する奇跡の作品について話を聞いた。(天井潤之介)
ヤング・マーブル・ジャイアンツの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』12月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。