昨年11月にソロデビュー50周年を迎えたビリー・ジョエル。新録作品は長いことリリースしていないが、ライブ活動はマイペースで続けていて今年も月に1、2 回の公演を敢行中で、恒例のマディソン・スクエア・ガーデン公演も継続して行っている。そのビリーが1990年6月22日と23日に史上初めてニューヨークのブロンクスにそびえる野球の殿堂、ヤンキー・スタジアムで行った伝説のロックコンサートの模様が今回、あらためてリリースされる。
ビリーはブロンクス出身なので、このライブは自身の活動のまさにピークにおける凱旋コンサートともいえる記念碑的なものとなり、この時の映像は同年にVHSでリリースされた。その音源をリミックス、映像をリマスタリングし4K映像となったのが今回の作品だ。
もともと90年の映像はオープニングほか12曲収録という内容にとどまるものだったのだが、そこに今回、ビリーのニューヨーク育ちの音楽ファンとしての資質をみせつける大ヒット曲“アップタウン・ガール”の映像も新たに加え、さらにドキュメンタリー要素と新しい編集映像もほどこして、格段にアップグレードさせた新しい作品として生まれ変わることになっている。
なお、今回のライブ映像と一緒にリリースされるCDについては、この時のライブの全貌にほぼ近い内容を伝える22曲の音源が収録されていて、実際のライブの内容を確かめたいファンにとってこちらも聴き逃がせないものとなっており、ビリーのロックやソウル大好き体質を発散させた1980年の『グラス・ハウス』や83年の『イノセント・マン』からのロックナンバーもより多く堪能できてとても嬉しい。
また、今回の映像については10月5日と9日に全世界の映画館での劇場上映を予定していて、もちろん日本でも行われることになっている。この2日間に全国のTOHOシネマズなど40館で特別上映が行われるので、せっかくの4Kリマスタリングにドルビーアトモス音源での上映もあるとのこと、ぜひ劇場で体感してみたい!(高見展)
ビリー・ジョエルの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』10月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。
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